2025.12.24 電気計測器市場、29年度に1兆1299億円 JEMIMA中期見通し、年平均1.0%成長 生成AIや脱炭素関連が下支え
日本電気計測器工業会(JEMIMA)がまとめた「電気計測器の中期見通し2025~2029年度」によると、海外拠点売上を含む2024年度の市場規模は前年度比1.4%増の1兆891億円となった。25年度はほぼ横ばいを見込むが、生成AI関連需要やカーボンニュートラル対応投資を背景に、2029年度には1兆1299億円へ拡大し、25~29年度の年平均成長率は1.0%で推移すると予測している。
調査は工業会統計を基に需要動向を分析した。25年度は、設備投資の鈍化などの影響を受け、前年度比0.3%減の1兆853億円とほぼ横ばいとなる見通し。
国内の売上と輸出を合算した24年度実績は前年度比0.9%増の7500億円。製品群別では、PA計測制御機器が124億円増、電気測定器(一般)が77億円増と伸びたほか、放射線計測器や環境計測器も増加した。一方、半導体・IC測定器は100億円減、電力量計は65億円減と減少した。
25年度の国内売上と輸出は7446億円と前年度比0.7%減を見込む。電気測定器(一般)、放射線計測器、環境計測器は堅調に推移するものの、PA計測制御機器や電力量計は減少するとみている。
2026年度以降は、生成AI関連や新技術導入、脱炭素対応投資が需要を押し上げる一方、人口減少や一部業界での設備投資鈍化、各国の通商政策変更といった不透明要因も残る。JEMIMAは「中期的には緩やかな成長が続く」との見方を示している。









