2026.01.03 【放送総合特集】日本放送協会・稲葉延雄会長 放送と通信の一体化加速 新配信サービス「NHK ONE」稼働

 2025年は、10月にインターネットを通じた番組などの配信がNHKの必須業務となり、新サービス「NHK ONE」を開始いたしました。既に幅広い世代の方々にご利用いただいておりますが、今後も機能の改善と拡充を図り、さらに充実したサービスにしてまいります。私は、このNHK ONEのサービスは、放送と通信を真に一体化させる大きな一歩になると考えています。放送と通信が互いに相乗効果を発揮することで、サービスの価値を飛躍的に高め、新たな映像・音響文化、情報文化の創造につなげてまいります。

 2026年は現中期経営計画の最終年度です。2023年10月に行った受信料1割値下げに伴う減収下でも、事業運営の効率化や最新テクノロジーの活用などにより、コンテンツの質と量は堅持しつつ、2027年度の収支均衡達成に向けた道筋を確実なものとしてまいります。また、東京・渋谷の放送センターでは、報道と情報発信の新たな拠点となる「情報棟」が本格稼働いたします。首都直下地震といった大規模災害発生時でも確実に情報発信を継続し、視聴者・国民の皆さまの命と暮らしを守る役割を担います。この拠点を最大限活用して、報道・発信機能のさらなる強化に取り組んでまいります。

 社会から期待される放送の役割は、放送法に掲げられている通り、放送が最大限に普及されてその効用をもたらし、結果として健全な民主主義の発達に資することにほかなりません。そのためにNHKは、正確で豊かな情報を広くあまねくお伝えするとともに、人生に彩りを添える良質な番組・コンテンツを間断なくお届けして貢献していくことが最大の使命と考えます。

 こうした社会の共通理解を支える基盤としての役割や使命は普遍的なもので、むしろ、世界各地で社会の分断が顕在化しているとされる今こそ、その役割はより一層求められていると確信しております。

 私は本年1月24日をもって退任いたしますが、NHKは今後もそうした社会的要請に応え、視聴者・国民の皆さまのお役に立てるよう、常に自らを律しながら組織を挙げて努力を続ける覚悟です。本年もご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。