2026.01.03 【放送総合特集】日本ケーブルラボ・松本修一理事長 AIとオールIP化でケーブル技術革新 技術開発志向で利益還元へ
2025年は、大阪・関西万博が開催され、世界に日本の魅力を発信する良い機会となりました。AI(人工知能)の進化は著しく、ビジネスや日々の生活にも急速に浸透した1年でした。一方で、不安定な世界情勢に加え、「2025年問題」に伴う働き手不足や公共インフラの疲弊など、構造的な課題も顕在化しています。各地で熊による被害や、12月の青森県東方沖地震の発生などへの備えの重要性を改めて認識させられる1年でもありました。
ケーブル事業を取り巻く環境も、放送・通信・サービスの各領域で、急速に変化しています。この転換期に、ケーブル技術の持続的な進化と競争力の強化を図ることは、業界全体にとって重要な課題です。
新年を迎え、こうした変化に対応すべく、AI活用とオールIP化という二つの技術課題を中核に据え、ケーブル技術の革新を目指す方針を明確にしていきます。アプリケーションとインフラの両輪で、総合的な価値創出につながる取り組みを進めてまいります。
具体的には、昨年発足させたAI特別委員会を中心に、AI性能の進化と現場での活用ニーズを結び付ける、ニーズとシーズのマッチング分析を進めます。実効性のある活用事例を整理・共有し、可能なものはトライアルベースでの検証も視野に入れ、早期導入につながる技術的知見の蓄積を目指します。
オールIP化についても、停滞感が指摘されるIP放送の実現に向け、改めて技術課題の洗い出しと整理を行い、解決の道筋を示すことで早期実現を目指してまいります。
これまでの技術調査中心の活動方針から一歩踏み込み、技術開発を志向した、より「とがった成果」の創出を重視し、最終的には会員事業者に具体的な利益として還元できるラボ活動へ移行していくことが必要と考えています。
この方向転換を支える必要な資金を安定的に確保するため、会員事業者の皆さまのご理解を前提に、新ラボ発足以来15年ぶりとなる会費改定を実施する方針です。ラボ活動の質と成果を一段と高め、業界全体への価値還元を確実なものにするための取り組みです。本年も、業界の共通の技術基盤としての役割を果たすべく将来を見据えた取り組みを着実に進めてまいります。








