2026.01.03 【放送総合特集】衛星放送協会・滝山正夫会長 衛星放送の未来を拓く IP活用と基盤強化に注力
2026年の年頭にあたり、日ごろから衛星放送事業にご理解とご支援を賜っている関係各位に、心より御礼申し上げます。
ここ数年、メディアを取り巻く環境は視聴者の行動変容とともに大きく変化してきました。通信と放送の境界は曖昧になり、視聴形態は多様化し、コンテンツへのアクセス手段も拡大しています。
一方で、災害時の確実な情報提供や高品質な映像サービスなど、衛星放送が担う役割は、むしろ重要性を増しています。社会の期待とニーズの変化にどう応えていくかが、今まさに問われています。
こうした状況を踏まえ、私たちは従来の慣例に安住するのではなく、次世代の多チャンネル放送の姿を自ら描き、進化させていく必要があります。
その柱の一つとして、衛星放送協会ではIPユニキャストによる新たな視聴環境の実現を目指します。伝送手段の違いに視聴者を縛らず、柔軟で自由度の高いアクセス環境を整えることが、放送の可能性を広げることにつながると考えています。実現には課題も多く、チャンネル事業者の主体的な参加と、関係省庁・団体の皆さまとの丁寧な協議が不可欠です。衛星放送協会としても実現可能なロードマップづくりを主導してまいります。
加えて、本年はインフラコストの低減を重要なテーマとして位置付けています。価値を維持しつつ、安定した運営基盤を確保できるよう、効率化やコスト構造の見直しを進め、各社がコンテンツ強化やサービス向上に注力できる環境を整えてまいります。
また、15年にわたり実施してきた「オリジナル番組アワード」は、その役割を発展的に引き継ぎ、新たな企画へと移行します。多チャンネル放送の可能性を掘り起こし、業界全体を盛り上げる取り組みとして準備を進めております。
コンプライアンスの強化も欠かせません。法令順守はもとより、制作・送出体制の点検や著作権管理の徹底などを通じて、視聴者の信頼確保に努めてまいります。
2026年は、具体的な一歩を踏み出す1年と位置付けています。変化を恐れず挑戦を続け、衛星放送の価値と可能性を次の時代へつないでまいります。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。








