2026.01.09 移動をためらう人を一括サポート 交通・宿泊事業者による実証実験が大幅拡大

移動をためらう人を一括サポートする実証実験

 全日本空輸(ANA)や日立製作所などは、移動に不安がある人を支えるウェブサービス「一括サポート手配」の実証実験に参加する事業者が大幅に増えると発表した。北海道や九州を地盤とする航空会社や鉄道会社なども実験に加わり、サービス利用者がサポートの手配を効率的に行えるエリアが順次広がる。移動時の利便性を一段と高めていく。

 一括サポート手配は、介助などを必要とする人が支援の依頼を一括で行えるようにするウェブサービス。利用者はサポートしてほしい内容を一度登録すると、移動や旅行に関わる全ての事業者に情報が共有されて手配が簡単になる。

 これまでの実験には、ANAや北海道・旭川エリアの各事業者、首都圏の京成電鉄や京浜急行電鉄が参加している。今回、新たに航空のAIRDO(札幌市中央区)とソラシドエア(宮崎市)、鉄道のJR北海道やJR九州などが加わり、実験の対象が北海道・東海・九州エリアへ拡大することになった。現時点で、航空3社、鉄道10社、バス3社、タクシー8社と全国157の宿泊施設が連携する体制が整う格好だ。

 また、JR九州などの一部鉄道では、一括サポート手配と日立の「移動制約者ご案内業務支援サービス」を情報連携することで、航空と鉄道のサポートを同時に依頼することが可能だ。同サービスはICT(情報通信技術)を活用し、駅係員が車いす利用者らを案内する業務を総合的に支援する内容だ。

 今回の取り組みは、障がいや高齢などさまざまな理由で旅行などをためらう人が快適に移動できるようにするサービス「Universal MaaS」で、「誰もが移動をあきらめない世界」の実現を目指す。国土交通省による2025年度「日本版MaaS推進・支援事業」に採択されたプロジェクトとなる。