2026.01.09 ロボット関連3団体が賀詞交歓会、一段の成長へ決意を新たに 「フィジカルAI」へ期待感

日本ロボット工業会の橋本康彦会長=9日、東京都港区

関係者が多数来場したロボット関連3団体の賀詞交歓会関係者が多数来場したロボット関連3団体の賀詞交歓会

 日本ロボット工業会、製造科学技術センター、日本ロボットシステムインテグレータ協会のロボット関連3団体は9日、東京都港区の東京プリンスホテルで合同の新年賀詞交歓会を開いた。約470人が来場し、国内ロボット産業のさらなる成長に向けて決意を新たにした。

 冒頭のあいさつに立ったロボット工業会の橋本康彦会長(川崎重工業社長)は、国内ロボット産業の最新動向について説明し、2026年の受注額が前年比3.2%増の1兆300億円、生産額で同6.9%増の1兆円に達するとの見通しを示した。

 橋本会長は、人工知能(AI)への大規模投資による半導体や電子機器の需要拡大に加えて、深刻化する人手不足を背景とした自動化投資が、引き続き産業全体の成長を支えると強調した。AIでロボットや機械を自律的に制御する「フィジカルAI」への期待感が高まっている点も、成長を後押しする要因として挙げた。

 さらに橋本会長は、3団体の今年の活動についても説明。ロボット工業会としては、昨年に引き続き「市場拡大」「イノベーションの加速化に向けた産学連携」「国際標準化の推進」という三つに重点的に取り組む方針を示した。ロボット市場の拡大に向けては、省力化投資支援などの施策を通じた普及に加えて、12月に新たな展示会「RoboNext(ロボネクスト)」をインテックス大阪(大阪市)で初めて開催。そこで西日本のユーザー層にもアプローチし、最新テクノロジーを発信するほか、スタートアップや若手人材が集える場も想定している。

 イノベーションの加速に向けては、高市早苗政権が経済安全保障上の重要性が高い「国家戦略技術」の一つとして「AI・先端ロボット」を位置付けた動きを踏まえ、学会や関連業界との連携を強化する考えを示した。また、国際標準化では、ロボットの国際標準を審議する「ISO/TC299」への積極的な参画に加えて、産業用ロボットの安全性を審議するワーキンググループを5月に大阪で開くなど、国際協調を進めることにも意欲を示した。

 来賓代表としてあいさつした経済産業省の伊吹英明・製造産業局長は、「今年はロボット業界にとって飛躍の年になる」と期待感を示した。その上で、日本が国際競争力を持つ産業用ロボット分野の強化に加えて、多様な需要が存在する「ロングテール市場」の開拓が重要になると強調。そうした展開を進める際に「皆さんが日々磨き上げるAIロボティクスの技術が要になると思う」と述べた。