2026.01.12 【電子部品総合特集】スミダコーポレーション・堀寛二社長 インダストリー市場への取り組み強化 地産地消対応を推進

 欧州での事業構造改革を計画通り実施し、中国での製造間接費の適正化も進めており、海外での損益分岐点引き下げに努めている。

 これまで車載市場とグリーンエネルギー関連市場に特化してきたが、収益多様化を図るため、特にインダストリー市場への展開を強化している。AI(人工知能)の普及で電力需要が増加すれば、再生可能エネルギーがより必要になるため、そのインフラ分野に注力する。

 そのための戦略の一つとして、2025年にドイツの大型コイルメーカー、Schmidbauer(シュミットバウアー)社を買収した。シュミットバウアーは、風力発電、太陽光発電、特殊車両、船舶などの産業分野向けの大型コイルを製造販売する企業で特に風力発電分野に強みを持つ。同社の買収により、地産地消戦略を強化する。同社との共同開発にも取り組む。

 いま必要なのは、地産地消対応の強化やコスト低減、収益の多様化だ。26年度(12月期)もこれらにしっかり取り組む。地産地消はスピードを重視する。今後は買収したシュミットバウアーの製品を当社グループのグローバル工場で生産し、地産地消で対応していく。

 ベトナム子会社「スミダ エレクトロニック ベトナム(SEV)」は、従来はハイフォン市のレンタル工場で稼働していたが、自社工場となる新工場(ハイズオン省)が完成し、25年12月に稼働を開始した。新工場は26年からの本格稼働を予定しており、車載のほか、インダストリー関連、民生機器向けなど多様な製品を生産する。

 先行きの予測が難しい時代となっているが、それだけに、何が起きても対応できるよう、しっかりとリスク管理を行い、体制を整えていくことが重要だと考えている。そのためにも、コストの低減に努め、良質な案件を獲得できるよう取り組む。マーケットの分散化にも注力する。

 収益の多様化に向け最も重視しているのはインダストリー市場向けビジネスで、25年は蓄電池向けや再生可能エネルギー関連、充電器向けなどが伸長した。医療関係も重視している。航空・宇宙関係なども伸ばしていきたい。ロボット関連も大きな成長が期待されるため注視する。産学連携にも引き続き力を注ぐ。