2026.01.22 【九州・山口地区特集】九州計測器・岩倉弘隆社長 基本を大切に、先端情報を提供
計測器商社の九州計測器(福岡市博多区)の岩倉弘隆社長は、「先端技術の知識や活用だけでなく、地域提案型の営業力といった基本的なスタイルとの両輪でやっていく」と、デジタルで出来ない部分をカバーする、アナログな部分が求められていると話す。
中途も含めて若い世代が増えてきたこともあり、社員教育の強化を今年も継続。「不易流行」をホームページにも掲げ、業界知識だけでなく、営業の基本的なスキルなど外部機関の研修を含め、数カ月かけてやろうと計画している。幹部クラス向けでもAIを活用する講習を実施、事業計画などテーマを絞って、何か成果物を残せるようにしている。
同社オリジナルの空間データを見える化するソフト「SpaceSight」は、計測するセンサーの選択でさまざまな活用が出来る。中部電力と共同開発した「MieruTIME4D」をはじめ、温・湿度、粒子、風速など、幅広い分野で活用事例が増えている。温・湿度の変化が重要視されるサーバールームの環境監視での利用も視野に入れており、東京エレクトロンデバイス長崎(長崎県諌早市)では、同社のラックモニタリングサーバ・システム「GoriRack」にSpaceSightを組み合せた「データセンター空間温度分布ソリューション」を展示会などで提案している。
計測器はあくまでも答えのヒントや、答えを見つけるための道具と考える岩倉社長は、計測器、研究開発機器の販売代理店というスタンスの上で、SpaceSightの活用事例が、ユーザーやその先の顧客で広がっていることを歓迎する。ギガファーム(福岡県飯塚市)との業務提携で販売をスタートする高速無線同期装置「WiKRONOS」も、同様だ。
普段の活動の中で潜在的な、顕在化されていない顧客の課題を共有しながら、提案型の営業ができるようでないと、営業担当の存在意義は薄くなる。岩倉社長は「営業担当には、計測器商社として基本的な部分をもう1度きちんと学んでもらいたい」と、AI(人工知能)にはできないこと、アフターフォローの充実で長く顧客と繋がっていくことなどを重視する。
今期、特に9月以降は持ち込みの展示会やデモンストレーションを積極的に展開、すでに複数回実施している。ネットで二次元の情報は得られるので、実際に触って見て技術者が説明したり、対象物を持ってきて測るなど、これをきっかけにして導入につなげていく方向だ。
コロナ禍で一回リセットされたが、「もう一度基本に立ち返る感じ」と、実際に汗をかく、体を動かしてやるということを大切に、幅広い品目の中からカスタマイズした組合せができる商社の強みを生かしていく。










