2026.01.22 【情報通信総合特集】東芝情報システム・根本健社長 組込み・半導体堅調で高水準維持へ 人材の育成、早期戦力化と新商材を事業の柱に
根本社長
当社は、組込みソフトウエアや半導体設計を主力としている。組込み分野の売り上げの半分以上を占める自動車関連は、北米の関税問題や世界的なEV(電気自動車)市場の鈍化、個社の不振などマイナス要因もあるが、自動運転や先進運転分野などは引き続き堅調だ。半導体分野は、世界的なデータセンターやAI(人工知能)需要を背景に好調だ。国策でもある最先端半導体の先行投資が増えている。国内外でこれらの案件に携われており、技術取得の両面でプラスとなっている。社会インフラ分野も堅調だ。特に防衛関連の仕事が増えている。
2025年度の業績も、過去最高だった24年度を上回る見通しだ。経済環境や自動車関連の不透明な面もあるが、26年度業績も高水準を維持していきたい。事業戦略としてはエンジニアリングビジネスの拡大と新商材の開発・販売の2本柱を主体に事業を進めていく。
受託開発を中心とするエンジニアリングでは、リソースの拡充と質の向上を図っていく。「人が財産」との考えから、採用活動や教育を強化する。特にミドル世代が少ないという年齢構成の課題克服のため、若手(1~3年目)の教育強化や若手プロジェクトリーダーの育成に注力、早期の戦力化を目指す。開発拠点の拡充では、「車載ソフトウェア開発センター」の新設に加え、大阪や名古屋でも開発フロアを拡張し、エンジニアの働く環境を整備している。
自社で開発した技術のライセンスや製品の開発・販売を行う新商材ビジネスを第2の柱として育てていく。その一つが半導体ウエハーのナノメートル単位の傷を検査する光学検査技術で、半導体検査装置向けに販売を強化していく。住友商事と非接触で水・薬液・油など多様な液体を検知できる漏水検知システムを共同開発した。従来の方式では困難だった漏液検知をリアルタイムに自動で行い、モニタリング業務をデジタル化する。今年8月から販売を開始する予定だ。量子コンピューターの今後の本格普及を見据え、解読リスクに備えた耐量子暗号技術などに注力する。
AIは独自LLM(大規模言語モデル)で、開発工程や社内の生産性向上など利活用を進めている。










