2026.07.14 村田学術振興・教育財団 研究助成に過去最高7億1974万円 新制度創設、209件を採択

研究助成金贈呈式の様子

あいさつする村田恒夫理事長あいさつする村田恒夫理事長

 村田学術振興・教育財団(村田恒夫理事長=村田製作所元代表取締役会長)は、ホテルグランヴィア京都(京都市下京区)で第42回(2026年度)研究助成金贈呈式を開いた。過去最多となる1134件の応募から209件を採択し、財団設立以来最高となる総額7億1974万円の研究助成金を贈った。会場には研究者のほか、同財団の理事、評議員、選考委員らが出席した。

 同財団は、村田製作所の創業40周年を機に、日本の学術と文化の発展に寄与することを目的に設立された。自然科学、特にエレクトロニクス分野を中心とした研究や、人文・社会科学分野の研究に対する助成を続けている。累計助成件数は5589件、助成額は77億3715万円に上る。

 昨年度からは「文理融合」分野を設け、自然科学と人文・社会科学の知見を組み合わせた分野横断型の研究を支援している。今年度は「萌芽的研究助成」と「研究室インフラ整備助成」を新設し、研究者の新たな挑戦や研究環境の充実を支える制度を拡充した。

 贈呈式では村田理事長があいさつし、久保寺紀之選考委員(村田製作所顧問)が総評した。

 村田理事長は「今年度は新たに萌芽的研究助成、研究室インフラ整備助成を創設した。その結果、応募数、助成総額ともに過去最高を更新した。今後も助成内容の充実と研究者コミュニティーの活性化を通じ、日本の学術、文化、科学技術の発展に寄与したい」と述べた。

 研究助成の主な内訳は、自然科学が84件、3億7912万円、自然科学の3年間助成が12件、1億7550万円、人文・社会科学が36件、5683万円、文理融合が17件、5681万円だった。

 新設した萌芽的研究助成は、自然科学が11件、1100万円、文理融合が13件、1027万円となった。研究室インフラ整備助成では3件、1080万円を採択した。

 今年度は贈呈式終了後、財団初の成果発表会も開いた。過年度の助成対象者が48件のポスター発表を行い、研究成果を共有した。会場では活発な議論や意見交換が交わされ、研究分野や所属機関を超えた交流が広がった。

 村田理事長は成果発表会について「これまで研究者同士が交流する機会を設けられていなかった。今回の交流の場を新たな発見や気付きにつなげ、より高度な研究を推進してほしい」と期待を示した。