2021.03.26 【中国拠点特集】たけびし電子棚札システムなど成長分野を推進

妹尾 総経理

 たけびしは、海外売上げの拡大に向けて取り組みを強化している。中国でのビジネスでは、香港、上海の拠点において流通量販店向け電子棚札システムの新ビジネスモデル構築や中国製半導体製造装置、5Gなどの成長分野へのビジネス領域拡大などを推進している。

 竹菱(上海)電子貿易有限公司の妹尾勇一総経理は「計画通りに推移しており、4月以降も数字が見えている。ローカル企業の開拓でさらに実績を高めたい」と話している。

 同社は06年に設立。現在、日系企業のサポートだけでなく、ローカル企業の開拓も推進している。スタッフ数はローカルスタッフ12人と妹尾総経理の合計13人体制。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で経済活動が制限されていたこともあり、昨年の序盤戦は苦戦したものの、4-5月で回復。6月以降は順調に推移。今年に入ってからも好調を維持している。

 製品では、FA関連が好調で半導体装置メーカー向けや中国のローカル企業向けなどがけん引している。また、自動車関連も動いており、特にEV関連向けの設備投資が好調に推移している。妹尾総経理は「1-3月は計画通りに推移しており、4-6月の案件も見えている。4-6月も計画通りに進む見通し」と話す。

 同社では、ローカル企業の開拓を5年前から推進。年間100-150件の現地企業を訪問している。

 特に、FA関連での企業提案を行っており、FA向けの約7割がローカル企業。半導体・デバイス関連でもスタッフの努力もあり、順調に推移している。「特殊要因を除けば、昨年実績の2桁以上のアップで推移している」(妹尾総経理)。

 今後は、5G関連需要が活発になる中で、関連企業への提案を強化。自動車でもEVなど好調分野への提案を推進する。また、アフターコロナの営業への取り組みも行い、リモートでの提案のほか、Webを活用したスタッフの知識武装、PRの強化などを推進する。

 妹尾総経理は「半導体・デバイスはローカル企業の拠点と連携し取り組んでいるほか、FAはローカル企業の開拓を継続している。積極的に企業開拓を行い、実績は売上げを現状のプラス5億円を目指したい」と今後の抱負を語った。