2023.04.28 センサー、GPS、分析ツールなど連携しバス利用者を分析 村田製作所など北九州市で
人流センサーとGPSでバスの利用者を分析する
村田製作所は、交通課題解決に取り組むSWAT Mobility Japan(東京都中央区)や北九州市と共同で、人流センサーとGPSなどを用いて北九州市営バスの利用状況を分析する実証実験を、5月から開始する。期間は半年間程度。計8台のバスで実証を行う。
実験は村田製作所のセンサープラットフォーム「Pifaa」を使用。バスの乗降口に設置した人流センサーで把握した乗降者数と、GPSで計測した位置情報をクラウドに送信。データはSWAT社の「乗降データ分析ツール」で解析し、バス停ごとの乗降者数など利用状況を分析する。
実証は人流センサー、GPS、クラウド、分析ツールをひとつのシステムでシームレスに連携させ、作業効率や正確性が向上。現金利用者を含めた全てのバス乗降客を対象としたデータ分析実証は全国初としている。
バス事業者は分析結果を参考に、最適なダイヤ改定や事業計画を策定できる。毎日の乗降データを自動生成することで、人件費の削減や時間の有効活用につながる。
従来の乗降者分析はICカードシステムなどに依存し、現金利用の客のデータを自動で獲得することが困難だった。人流センサーによるカウントでは、位置情報を取得するバスロケーションシステムなどと接続する手間も課題となった。
本実証と同時に、CO₂センサーによる車内環境の「見える化」実証も実施。適切な換気で感染症対策などにつなげる。
(5月1日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)