2020.03.04 【コンデンサ特集】日本ケミコン アルミ電解コン「PXQシリーズ」
導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ「PXQシリーズ」
日本ケミコンは、主力のアルミ電解コンデンサのほか、積層セラミックコンデンサ、フィルムコンデンサ、電気二重層キャパシタを取りそろえている。
設備投資が本格化する次世代高速通信規格5G通信基地局関連では、耐候性向上やメンテナンスフリー化に貢献する製品として、チップ形導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ「PXQシリーズ」を開発した。
耐久性は105度2万3000時間、125度では6000時間を保証。従来品からの大幅な長寿命化に加え、85度85%RH1000時間の高い耐湿性を実現している。φ6.3×6.7-φ8×9.7ミリメートルの3サイズを用意。定格電圧範囲2.5-16V、静電容量範囲100-1200μFをカバーする。
自動車の電動パワーステアリングや48Vコンバータ、マイルドハイブリッド駆動インバータなどに推奨するチップ形導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサとして、大型高容量品(φ10×16.5ミリメートル)を追加した「HXEシリーズ」が好評。
耐久性135度4000時間、定格電圧範囲25-63V、静電容量範囲150-560μFをカバーする。さらに各種ECUやIGBTゲート・ドライバーなどには、従来品から1.2倍に高容量化した新製品「HXJシリーズ」を開発。ハイブリッドコンデンサの製品構成を拡充している。
また、新たな方向性として、スルーホールリフロー実装に対応したリード形アルミ電解コンデンサの開発に取り組み、カーナビゲーションシステム向けに供給を開始した。
コンデンサと回路基板との密着性が高まり、耐振動・衝撃に優れ、電気的特性が良好になった。さらに電荷の安定とESLを低減することで、音揺れや高調波ノイズを抑制でき、特に中域から高域の大幅改善により、透明感のある音楽表現力を可能にした。
一方、電気二重層キャパシタ「DLCAP」は、自動車の減速エネルギー回生用途で実績のある大容量ねじ端子形製品と、バックアップ用途に最適な高出力リード形製品を取りそろえている。車載用途を中心に採用実績を重ねており、今後、産業機器やIoT機器でも幅広く提案していく。
【コンデンサ特集】記事一覧
●5G関連の需要創出に期待
●技術動向 アルミ電解コンデンサ
●技術動向 タンタルコンデンサ
●技術動向 セラミックコンデンサ
●技術動向 フィルムコンデンサ
●技術動向 電気二重層キャパシタ
●日本ケミコン アルミ電解コン「PXQシリーズ」
●ニチコン 小形リチウムイオン二次電池「SLB」
●トーキン タンタルコンデンサ「ネオキャパシタ」