2020.03.04 【コンデンサ特集】トーキン タンタルコンデンサ「ネオキャパシタ」

車載グレードのポリマータンタルコンデンサ

 トーキンは、コンデンサ事業としてタンタルコンデンサ、電気二重層キャパシタを製造、販売するほか、KEMET社のセラミック、アルミ電解、フィルムといったコンデンサを販売する。

 タンタルコンデンサは、陰極に二酸化マンガンに代わり、導電性高分子(ポリマー)を使用した「ネオキャパシタ」。

 小型で大容量、薄型であるのに加え、導電率が高いポリマーを使用することで、ESRを大幅に低減。許容リプル電流を大きくすることができ、しかも高周波回路でのノイズ吸収効果を発揮する。

 パソコンをはじめとするデジタル機器で実績を伸ばし、しかも基板端子タイプ「G/PS」、下面電極品「F/PS」など、厚みを1ミリメートルに低背化したことで、様々な薄型端末機器に用途が拡大している。

 さらに自動車分野への本格的な採用を目指し、高温信頼性を実現した車載グレード「T598シリーズ」をラインアップした。車載スーパーコンピューティング、モビリティ・サービス、コネクティビティ、インフォテインメントをはじめ、ADAS、自動運転、デジタル化などの自動車のメガトレンドが抱える厳格な要件と新たな課題に対して比類ない性能で応える。

 AEC-200に準拠しており、優れた体積効率と最大470μFの大容量、10mΩ以下の超低ESR、2.5-50VDCの定格電圧の製品を提供。また、ADASに使用されるメーンプロセッサや画像処理用プロセッサのデカップリング用キャパシタとして最適な製品だ。

 電気二重層キャパシタ「スーパーキャパシタ」は、数十ミリF以上の非常に大きな静電容量を有し、充放電サイクル特性、急速充放電に優れる。また、広い温度範囲、環境に優しいという特徴の蓄電デバイス。RTC、メモリーなどのバックアップ用途やモーター起動時の電力のアシスト、供給用電源など幅広く使用されている。

 一般的な缶ケースタイプに加え、樹脂ケースタイプをそろえているのが特徴。樹脂ケースタイプは自動実装に対応でき、しかもSMDの「FCシリーズ」、ラジアルテーピングで供給する「FMシリーズ」を用意する。

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●トーキン タンタルコンデンサ「ネオキャパシタ」