2024.06.21 ヨドバシ、西武池袋本店に美容の新業態店オープン 500アイテム全て体験可能 初日から女性客続々
高級シャワー台にこだわった店内
ヨドバシカメラは21日、東京・池袋駅東口の西武池袋本店1階に、美容やヘアケアなどのさまざまな商品を専門スタッフのサービスを通じて比較体験できる新業態の体験型店舗「Yodobloom(ヨドブルーム)池袋店」をオープンした。百貨店のような専門店より敷居を下げながら、専門家による本格的な施術を受けながら店内の商品全てを体験、購入できる。小売りの新たなスタイルとして期待がかかる。
新店は、新しいリテールメディアストアとヨドバシが位置付ける第1号店。店内には美容家電8ブランド、ヘアケア16ブランド、スキンケア16ブランド、メイク11ブランドの計約50ブランド・500アイテムを取りそろえ、プロの施術とともに全ての商品を比較体験できる。
店舗には左右に2つの入口を用意。体験店舗のメイン入口と、期間限定で出店できるポップアップストア用の入口が設けられている。ポップアップストアは2週間程度の出店ができるスペースで、ヨドブルームで取り扱うメーカーが自社商品を提案したり、取り扱い以外のメーカーが出店したりできる。
店舗奥には高級シャンプー台が2台設置され、店舗中央の柱に沿って4席設けられたドレッサーの前でプロによる髪のブローとセットが受けられる。メイクアップ体験も専用の化粧台の前で受けられる。
体験は予約が必要な「フェイシャルスキンケアコース」と「ヘアケアコース」のほか、予約のいらないメイクアップ体験や肌診断・頭皮診断体験、スキンケア体験などがある。
ヘアケアでは、美容師が頭皮診断の結果からカウンセリングを行い、お客の頭皮や髪の状態に合わせて美容家電やシャンプー、トリートメントを提案。選んだ商品でシャンプー、人気のドライヤーでブローを体験できる。左右で違うドライヤーを使い、仕上がりを試すこともできる。
新店は、原宿でコスメと美容に特化した体験型プロモーション店「Tierland(ティアランド)」を展開するトレンドキャスケット(東京都渋谷区)のノウハウを活用。トレンドキャスケット店舗運営部CSチームの二階堂里花リーダーは「広く深い体験ができる店づくりを目指し、20代から50代の美容に関心の高い層をターゲットにしている」と話す。
店舗スタッフはプロのエステティシャン2人と美容師2人、メイクアップアーティスト3人の体制。オープン前から消費者の関心が高く、想定以上の予約が入っているという。
オープン初日はあいにくの雨だったが、池袋駅東口コンコース内から入店できる新店には美容に関心の高い女性客が次々と来店し、プロの施術を体験していた。工藤英幸店長(トレンドキャスケット店舗運営部長)は「単なる小売ではなくきちんと施術のできるプロ集団を目指し、楽しめる空間づくりにこだわっている。まずは池袋店の認知をあげていく」と話す。当面、予約コース1日20件の対応を目指す。
家電量販店各社はさまざまな角度から体験型店舗の展開を模索している。今回の新業態店は、小売店舗の新たな手法として定着するか、今後の動向が注目される。