2025.01.17 「まずは半導体という言葉を知って」 半導体業界の若手社員に聞く トレックス・セミコンダクター③
左から青木さん、満石さん、岸本さん、牧野さん、田端さん
今、成長分野として注目を集めている半導体業界で働く若い世代の声を届ける企画。電源ICを手掛けるファブレス、トレックス・セミコンダクターの若手社員5人にインタビューを行った。全3回のうち3回目の今回は、キャリアプランや業界の課題といった、かれらが見据える未来について話してもらった。
【ご協力いただいた若手社員の皆さん(五十音順)】
青木洸太(あおき・こうた)さん 3年目 設計・開発を担当
岸本琉壱(きしもと・るい)さん 1年目 プロセス技術を担当
田端樹(たばた・いつき)さん 3年目 設計・開発を担当
牧野賀成(まきの・かなる)さん 2年目 設計・開発を担当
満石海(みついし・かい)さん 1年目 設計・開発を担当
一人前になることに注力
―皆さんはどういうキャリアプランを描いていますか。
牧野さん 自分は、できるだけ多く早く品質の良い製品を作ることを考えています。
青木さん 今は一人前になることに注力したいです。入社時、先輩から「10年目で一人前になれるかどうか決まる」と言われたのを覚えています。そのため、10年目までには製品を完成させられるくらいになりたいです
岸本さん まだ1年目なので、まずは基本的な業務を担えるようになりたいです。その上で、設計者や工場のことも把握し、技術的なやりとりをすることもプロセス部門には重要だと考えており、そうしたスキルも身に付けたいです。
―そうした未来を描く皆さんにとって、半導体業界全体に、どういう課題を感じていますか
満石さん もっと興味を持つ人が増えてほしいと思っています。半導体について知るためのきっかけをつくらないといけないと思います。
岸本さん 友達にも「半導体って何?」という反応をする人が多いです。そもそも触れる機会があまりないのだと思います。まず「半導体」という言葉を知ってもらうところから始める必要があると感じます。
田端さん 大学や企業の設備がなければ実際に触れることができない分野なので、中学や高校ではどうしても身近に感じづらいですよね。
「うまくいかないことも半導体の面白さ」
―これから半導体業界を目指す人にメッセージをお願いします。
牧野さん 世の中の役に立つものをたくさん一緒に作りましょう。
満石さん これから半導体技術はどんどん複雑に、難しくなっていきます。その中で続けていくには「好き」という感情が大事。好きという気持ちがあれば、この仕事に向いていると思います。頑張りましょう。
田端さん 半導体はどこかの企業に所属しないと難しい業界で、未経験者が中途で参入することも難しいです。だから、新卒カードを切るのには良い選択肢だと思います。
岸本さん 半導体は予測できないことも多く、だからこそ深く探求するほど面白いです。うまくいかないことも多いですが、それも面白さだと感じられれば、続けていけると思います。
青木さん 一緒に縁の下から日本と世界を支えましょう。
【トレックス・セミコンダクターについて】
トレックス・セミコンダクターは、アナログ半導体である電源ICを主に手掛ける。工場がなく、設計開発を行うファブレス企業。1995年設立で、今年30周年を迎える。本社は東京都中央区。