2025.10.21 荏原がリチウム電池の回収ボックス 発火に備え金属製、遠隔監視つき
リチウムイオン電池の専用回収ボックス
使用済みリチウムイオン電池の火災事故リスクに懸念が高まる中、専用の回収ボックスを使った実証事業が始まった。万が一電池が発火しても内部で完結する設計で、遠隔監視のためのセンサーや通信機も登載している。荏原製作所傘下で廃棄物処理や環境、エネルギー関連施設事業を手掛ける荏原環境プラント(東京都大田区)が、環境省に協力して貸し出す。
使用済みリチウムイオン電池の誤ったごみ区分への混入を防止し、自治体などの処理施設や収集車両での火災事故を防ぐのが目的。回収ボックスは金属製で、電池が万が一発火した場合でも内部で完結するよう設計してある。投入口は大型物の投入を防ぐ構造にし、さらに衝撃吸収マットを備えたペール缶を設置している。温度・湿度センサー、レベルセンサー、重量センサーも備え、異常発生時にはインターネットとつながるIoT機能で予め設定した担当者にメールを送信する。
環境省が実施する「令和7年度リチウム蓄電池等適正処理対策検討業務」の一環。ローソン守谷松並庚塚店(茨城県守谷市)、ローソン神戸市役所西店(神戸市中央区)の2カ所で既にモバイルバッテリー、加熱式たばこ、携帯電話を受け付けており、12月中旬からローソン守谷大柏店(守谷市)、ローソン神戸星陵台五丁目店(神戸市垂水区)でも始める。いずれも2026年1月31日まで実証を続ける。回収場所の位置は環境省のWebサイト「資源ぐるりマップ」に掲載する。








