2025.10.24 NTTドコモビジネス、鹿児島市と次世代校務DXで連携協定

吉田優子NTTドコモビジネス九州支社長(右)と原之園哲哉鹿児島市教育委員会教育長

 NTTドコモビジネスと鹿児島市は、「次世代校務DX推進に関する連携協定」を締結し、21日に締結式を鹿児島市立山下小学校で行った。市内の小中高等学校での業務効率化と教育の質を高めるために、教育現場でのICT活用を通じて、教職員の業務負担軽減と教育データの利活用を推進する。

 NTTドコモビジネスは、次世代校務DXへの調査、企画と教育データ利活用への各種企画を実施するとともに、児童生徒の主体的な学びを推進するための「AARポータル」を用意し、活用を支援している。AARポータルは同社の教育コンテンツで、OECDが提唱する学びのフレームワーク「AARサイクル(Anticipation:見通し、Action:学び、Reflection:振り返り)」に基づき、学習データを蓄積・可視化することで、自分らしい学びの実現を支援するものだ。実証は市内の2小中学校で、10月から2026年3月まで。

 文部科学省の25年度「教育DXを支える基盤的ツールの整備・活用事業」(教育データ利活用の加速化事業)に両者で参画し、出欠や指導記録など校務系データと、学習履歴や振り返りなど学習系データを組み合わせて分析・活用し、児童生徒が主体的に深めていく学びの実現を目指す。

 文部科学省はGIGAスクール構想の進展を踏まえ、校務のDX化を推進。働き方改革、データ連携、大規模災害時のレジリエンスで、クラウド技術や教育データの利活用が求められ、教職員の業務負担軽減や教育の質向上に向けて、自治体との連携によるモデル事業を進めている。

 NTTドコモビジネスは他自治体への展開も視野に入れ、教育データ利活用の目的設定や環境構築、データの収集、分析、分析結果の活用までを実証し、活用価値のある事例や効果的なノウハウなどの創出を目指す。