ロームは、5060サイズ（5.0×6.0mm）のパッケージで、デバイスが破損せず安全に動作できる電圧・電流の範囲のSOA耐量が業界トップクラスの100V耐圧パワーMOSFET「RS7P200BM」を開発した。AI（人工知能）サーバー向け高SOA耐量MOSFETに小型サイズを追加した。高いSOA耐量を確保しながら、動作時のロス（電力の損失）が少なくなる低オン抵抗を実現した。 

　新製品は48V系電源を採用するAIサーバーの機器の電源を稼働させたまま部品の取り外しや挿入を可能にするホットスワップ回路や、バッテリー保護が必要な産業機器電源向け。同社が5月に発売したDFN8080-8S（8.0×8.0mmサイズ）パッケージのAIサーバー向けパワーMOSFET「RY7P250BM」に対して、高密度実装を可能にする。通電時の発熱を抑制し、サーバー電源の高効率化と冷却負荷軽減、電力コストの削減にも寄与する。 

　9月から量産を開始（サンプル価格1個あたり税抜800円）。インターネット販売にも対応しており、チップワンストップやコアスタッフオンラインなどから購入できる。 

　48V系統AIサーバーや、データセンターの電源ホットスワップ回路のほか、フォークリフト、電動工具、ロボット、ファンモーターなど48V系統の産業機器電源、AGV（無人搬送車）といったバッテリー駆動産業機器向けとして提案する。