2025.11.17 【IIFES特集】東亜ディーケーケー 水質計測器の提案に注力 保守作業を省力化

自動校正機能付きpH計(左)、油膜検知器

 東亜ディーケーケーは「自動校正機能付きpH計」「油膜検知器」をはじめ、主力製品である水質計測器の提案に力を入れている。

 リフトアップ式自動校正機能付きpH計「MAC-1600」型は、電極の洗浄とJIS標準液による2点校正を自動化した現場設置型pH計だ。周期的に電極の洗浄と標準校正を行うため、保守作業の省力化に役立つ。危険な場所や環境が良くない設置場所での保守作業の負担を大きく軽減できる。

 JIS標準液pH7とpH4またはpH9による2点校正を自動的に高精度で行うため長期間信頼性の高いpH計測が可能。リフトアップ式空中ジェット洗浄・校正により、高い洗浄効果と安定性を実現している。組み合わせ検出器は、浸漬型、採水型(流液型)から選定する。

 pH計が広範囲に多数設置される場合や、遠隔地で無人の現場に設置されているケースなどでは、保守作業が負担になるといった点が指摘されていた。同社のpH計は洗浄と校正を自動で行えることが売りで、こうした課題の解決に貢献できる。

 油膜検知器「ODL-1600A」型は、水面に広がる油膜をレーザー光で自動検知し、油分の流出をいち早く察知する。水と油の反射率の違いを利用して油膜を検出する方式を採用。非接触レーザー測定方式により、検知を妨げる泡や異物、油膜の分散にも強く安定した検知が可能となっている。検知距離は0.3~4m、静水面では最大6.5mを実現し、水面変動の大きい環境にも対応。堅ろうなアルミ鋳物ケースと簡易取り付け金具により、設置や保守が容易にできる。マイコンを搭載しており、反射光受光レベル、油膜検知履歴、豊富な自己診断情報など機器管理を補助する情報を提供する。オプションの取り付け金具は容易な設置と調整ができ、確実な保守性を実現している。

 水中に溶け込んだ油分は検知できないが、水面上の油膜を迅速で確実に検知できる。環境モニタリングや排水監視など、油分検知が求められる幅広い現場で採用されている。