2025.12.05 HIOKI、抵抗計の新商品投入 受動部品量産ラインの検査を高速・安定化
直流抵抗計「RM3542C」
HIOKIは、チップ抵抗器やチップフェライトビーズなど受動部品の量産ラインでの検査を支援する直流抵抗計「RM3542C」を発売した。自動量産設備への組み込みを想定した製品で、高速で安定した量産検査を実現できるようにする。
新製品の価格は、税込み35万9700円から。チップ抵抗器の生産ラインでの高速合否判定とグレーディング(製品ランク分け)などに使用する。
具体的には、測定タクトを3.8 ms(ミリ秒)から0.9 msへ短縮し、スループット(処理能力)を約76%高速化。検査対象を最大七つの「BIN(製品ランク分け・選別区分)」で判定する。機器内部で判定した結果を即座に出力。外部のパソコン処理や通信遅延をなくすことで、時間制約の厳しい自動化ラインでも高い生産効率を維持できる。
さらに、工程間での抵抗変化を自動で比較する機能を搭載した。また、事前設定登録の呼び出しやステージ入れ違い防止などの機能により、セットアップ時やメンテナンス時の人的要因によるミスを最小限に抑え、測定対象に最適化した条件で信頼性の高い検査を高稼働率で継続できる。産業環境の「EMC規格」にも適合しており、生産現場での安定した長期運用を実現する。
世界の電子情報産業は拡大を続け、2025年の生産高は3兆9909 億ドルに達すると予測されている。スマートデバイスや車載・産業機器の需要回復が進む中、検査工程では、処理能力と判定基準の平準化が一層重要になっている。









