2026.01.01 【材料総合特集】東京応化工業 中期計画達成に向け、積極投資を推進 半導体の技術革新をリード

種市順昭社長種市順昭社長

 東京応化工業は、2025年度(12月期)から新中期経営計画「tok中期計画2027」(3カ年)をスタートした。最終年度の27年度には売上高2700億円、営業利益480億円を目指す。種市順昭社長は最近の動向について、「25年の半導体産業は、AI(人工知能)関連の投資が急増し、追い風だった。製品別では、微細化に伴うEUV(極端紫外線)レジストや、高速メモリーのHBM向けパッケージ材料、3次元実装用ウエハーハンドリングシステム材料などの販売が増加し、半導体新工場の増加で高純度化学薬品も好調だった。円安の追い風もあり、年間を通じて堅調に推移した」と話す。

 26年の展望は、「AI関連需要は今後も継続するとみている。社会にAIが組み込まれていく中で、顧客からはサプライチェーン構築への強い要請がある。スマートフォンやパソコン需要も伸長が予測され、26年も堅調な成長を期待している」(種市社長)と説明する。

 同社はここ数年、積極投資を進めている。高純度化学薬品の新工場「阿蘇くまもとサイト」(熊本県菊池市)は26年中の本格稼働を予定。郡山工場(福島県郡山市)新棟は26年度下期の稼働を予定する。新棟は世界最大規模・最高品質の半導体用フォトレジスト工場として、EUVレジストを含む先端レジストを生産する。

 韓国では半導体フォトレジスト新検査棟が完成し、26年上期の稼働を予定。高純度化学薬品の韓国第2工場建設も前倒しで着工し、27年の稼働を予定する。

 26年の戦略について種市社長は、「ここ数年、大がかりな投資を実施しているため、それを一日も早く事業につなげていくのが一番のミッション。投資案件を営業キャッシュフローにつなげていく」と話す。研究開発も引き続き強化する。「半導体技術が急激に変化しているため、技術革新をしっかりとリードしていく」。設備投資は、生産設備に加え、研究開発設備更新にも注力し、顧客の期待に応えられる体制強化を推進する。

 「中計の目標達成に向け、打つべき手は打っている。26年は最終年度の27年の収穫に向けた重要な年になる」(種市社長)。

 同社は長期ビジョン「tok Vision 2030」において、2030年度売上高3500億円を掲げる。