2026.01.12 【家電流通総合特集】ヤマダホールディングス、山田昇代表取締役会長兼CEO 26年は「攻めの経営」へ、体制整い「くらしまるごと」戦略を本格化
山田会長兼CEO
昨年は、大型新業態店「ライフセレクト」を軸にした出店がようやく軌道に乗ってきた。年間10店のペースで出店できる体制が整い、「攻めの経営」ができるようになった。
2030年3月期で売上高2.2兆円の達成を目指す中期経営計画を進めているが、かつてはデンキセグメントだけでその規模の売り上げがあった。それが今では、デンキセグメントだけで見ると1.3兆円の規模になっている。当社が「くらしまるごと」戦略を実行できる体制を構築するために、構造改革に取り組んだ約13年間だった。26年度からは積極的に攻めに転ずる年にしていきたい。
大型家電が充実したSPA
中計の肝になってくるのは、店舗開発とEC(電子商取引)、PB・SPA(自社オリジナルブランド)だ。特にSPAは、エアコン、洗濯機、冷蔵庫、テレビという家電の主力商品が充実してきた。ブランドにこだわらない消費者が増えており、機能を絞って購入しやすい価格に設定していて、粗利率も高い。全国に店舗を展開している当社が手がけるからこそ、消費者からの信頼も得て購入につながっている。
店舗開発の中心であるライフセレクト出店は、当社にとって、さまざまな業務の効率を高める効果がある。物流拠点としての役割をも果たしており、出店することによってECからの注文に対し、各地で効率的に対応できるようになる。
それだけの規模の店舗を出店するのは簡単ではない。同一商圏内にあるヤマダ店舗にとっては自社競合する面もあるが、ライフセレクトの出店を受けて、近隣の小型な衛星店などと統廃合した方がよいと判断した場合に、最適な人員配置を行うきっかけにもなり、商圏内でより効率的な運営が可能になる。
業界に大きな変化も
26年は、景気や経済の動向に左右されるだろうが、マイナス要因になるようなものはないと思っている。省エネ基準が27年4月に引き上げられるエアコンや、製造・輸出入が27年末で禁止される蛍光灯の「2027年問題」の影響はあるだろうが、マイナスにはならないはずだ。
当社としては、中計で掲げた目標の達成に向けて「くらしまるごと」戦略を加速するのみだ。体制は整っているため、刈り取りに向けて実行していくことが重要になる。
今後、3~5年の間には、量販店を取り巻く環境にも大きな変化が起きるのではないか。社会環境や市場も変化してきており、これまでと同じような取り組みだけをやっていては、勝ち残れなくなってきていると感じる。
人口減少などもあって日本の家電市場は縮小傾向にある。家電だけでの商売では成り立たないと考え、「くらしまるごと」戦略へとかじを切った。変化に対応できるよう構造改革を進めるのに10年以上の時間がかかったが、先頭に立って今の体制をつくり上げた。26年度は攻めが結実する年になると期待している。










