2026.01.21 日立、ホームエレベーター事業の合弁解消 三菱電機ビルソリューションズに全株式譲渡

 日立製作所は21日、三菱電機ビルソリューションズ(MEBS)と共同出資する三菱日立ホームエレベーターについて、日立が保有する全株式をMEBSに譲渡することを決め、株式譲渡契約を締結したと発表した。譲渡は、2027年3月期の第1四半期中に実施する予定。

 三菱日立ホームエレベーターは、日立とMEBS(当時の三菱電機)が折半出資で2000年10月に設立した合弁会社で、両社の強みを生かしてホームエレベーターなどの小型エレベーター事業を展開してきた。

 日立は現在、新経営計画「Inspire 2027」のもと、キャッシュフローの強化や事業ポートフォリオの改革を進めている。今回の株式譲渡もその一環で、経営資源を成長分野へ集中させる狙いがある。

 エレベーター事業で日立は今後、標準型の「アーバンエースHFシリーズ」やオーダー型に経営資源を集中。建物内のスムーズな移動という基本機能に加えて、日立グループのAI(人工知能)やデジタル技術を活用した付加価値の高いサービスの展開を進める方針だ。

 具体的には、エレベーターの稼働データや過去30年分にわたる点検記録などを活用し、先進AIを組み合わせた次世代ソリューション群「HMAX for Buildings:BuilMirai(ビルミライ)」を通じて、メンテナンス品質の向上や業務の効率化を後押しする。

 今回の株式譲渡が日立の連結業績に与える影響は軽微としている。現在、日立や日立ビルシステムが納入し、保全契約を結んでいるホームエレベーターについては、契約満了まで引き続き同社が責任を持って対応するとしている。

 MEBSとしては、今回の完全子会社化によりホームエレベーターから超高層ビル向け高速エレベーターまで幅広い製品を展開できる体制を整え、昇降機事業のさらなる成長と競争力強化を目指す。