2026.02.11 島津製作所、操作簡単なイオンクロマトグラフ発売 水質分析の幅広いニーズに対応

新製品を説明する松本恵子副BU長

 島津製作所は10日、水溶液中に含まれるイオン類を高精度に定量分析できるイオンクロマトグラフ「Nexera IC(ネクセラ アイシー)」の販売を開始した。同装置は水道水や環境水などの水質検査で、規則に基づいた分析で強みを発揮するという。                                        

 イオンクロマトグラフ(IC)は、水溶液中のイオン成分を分析対象とする液体クロマトグラフ(HPLC)の一種。

 水質分析は、水道局や受託分析企業などで日常的に実施されており、高度な専門知識が不要。このため、性能を最大限に引き出す対応に加えて、扱やすさも求められている。同社では、「今回はシンプルなデザイン、使い易さ、わかりやすさを追求した」(分析計測事業部ライフサイエンス事業統括部LCビジネスユニットの松本恵子副BU長)という。

 同装置は、送液ポンプと脱気装置、試料導入装置、カラムオーブン、サプレッサー、検出器、データ処理装置で構成されている。オートサンプラー(オプション)は、多検体搭載可能で電磁ロック機能により安全が確保されている。消耗品や保守部品も簡単に交換可能だ。従来のイオンクロマトグラフ装置「HIC-ESP」より装置の高さを58%の50cm以下に抑え、溶離液の残量確認やボトルの設置を容易にした。

 さらに松本BU長は、全てのユーザーが迷わず操作できるように、高濃度資料の自動希釈装置を搭載することで、分析の再試行を不要にし、ダウンタイムを減らしたと説明した。

 システムの希望販売価格は、オートサンプラー付きで730万円(税込み)。販売目標は発売後1年間で、350台を見込む。用途は幅広く、水道水や河川水、湖沼水、半導体工場などでの排水のほか、温泉水や飲料水、製薬工場、化学工場などへの展開も想定している。