2021.03.17 ウェスタン・エレクトリックのオーディオアンプ用真空管300B再生産品の出荷を開始
ウェスタン・エレクトリック(米ジョージア州)は9日、同社の3極直熱真空管300Bの再生産品を出荷開始した。同製品は1938年に製造が開始され、1997年の出荷を最後に一部の軍用向けなどを除き、製造・出荷は行われてこなかった。同社は、オーディオ業界や一部のオーディオ愛好家からの要望を受け、2018年ごろから同製品の再生産の準備を開始していたが、RoHS対応などで再生産・出荷まで2年以上を要した。
同真空管は1938年に開発され、開発当初は主に軍用や映画館のトーキーアンプ用に使われた。業務用アンプの半導体化が進んだ1970年代以降は、主にオーディオアンプ用の出力管として人気を博した。
近年、真空管オーディオアンプのリバイバルブームにより愛好家から再生産の要望が高まっていた。
今回の再生産品のメーカー直売価格は、シングルが、699ドル、特性がそろったものを選別して組み合わせたマッチド・ペアが1499ドル、クワッドが3099ドルとなっている。
なお、同社によると、注文が多く、生産数が限られているため、現在、注文から出荷まで30日程度を要しているとのことだ。また、各国の同社代理店からも順次購入可能とするとしている。
ウェスタン・エレクトリックの300B直販のサイト