2021.03.26 【中国拠点特集】岡本無線電機ローカル企業への取り組み強化
金澤 総経理
岡本無線電機は、中国で奧拓利香港有限公司、奥拓利電子咨詢(深圳)有限公司、上海奥拓利電子有限公司の3拠点を展開している。
その中の深圳の営業拠点では、日系企業のサポートやローカル企業への提案などを推進している。奥拓利電子咨詢(深圳)有限公司の金澤清志総経理は「現地のローカル企業を開拓し、実績を高めたい」と話している。
奥拓利電子咨詢(深圳)有限公司は11年に現地法人化。現在は2人の日本人と現地人材9人の11人体制。進出している日系企業サポートを中心に、5年前から現地のローカル企業の開拓を行っているほか、日本向けにEMS事業展開のサポートもしている。
今年度は、前半戦で新型コロナウイルスの感染拡大の影響で落ち着いた状況が続いたが、昨年10月以降は回復の傾向が続き、11月から自動車向けが好調。全体の下期の実績は前年以上の実績で推移している。
「担当エリアの華南地域は車載関係の商談が増えている。当社では医療、車載、エネルギーの3分野に注力しているが、車載関連はもちろん、エネルギー関連の商談も増え始めている」(金澤総経理)という。
来年度に向けては、今年度の実績の2桁アップを目指して取り組む。日系企業だけでなく、ローカル企業への取り組みも強化。ローカル企業は5年前からアプローチを開始し、現在全ウエートの5%を占めている。今後は、売上げ規模も拡大しつつ、ローカル企業の売上げも高め、当面の目標として30%に高めたい考え。また、車載関連の売上げのシェアも10%に高め、将来的には20%にする。
来期からは新たに2人増員を計画。品質を語れる人材を採用し、品質向上に努める。現在は、香港から品質管理を行っているが、現地でも対応できるようにする。バックオフィスの人員も増やし体制を強化する。
同社は幅広い電子部品メーカーと取引しており、幅広い商材を提案できることが強み。金澤総経理は「香港に拠点を構えて33年の歴史がある。『おおとりに任せておけば大丈夫』といわれるような存在でありたい。取引体制も人民元化を進めており、現地での取引も行いやすくしている。海外が売上げをけん引できるエンジンとなれるように取り組みたい」と金澤総経理は今後の抱負を語った。