2021.04.08 【エアコン特集】製品動向衛生・清潔志向に対応
室内機内部や室内を清潔にする機能を各社は強化している(写真は東芝ライフスタイルのDTシリーズ)
コロナ禍で堅調な需要が続くエアコンは、高まる衛生・清潔志向に対応した機能や性能が実現されている。
パナソニックは「エオリア」Xシリーズで、水に包まれた微粒子イオン「ナノイーX」をエアコン内部に充満させ、カビを抑制。運転を終了するたびに40度以上に加熱して乾燥も行う。冷暖房しながらナノイーXを放出するため、室内環境の有害物質の抑制にもつなげている。
ダイキン工業は、「うるさらX」Rシリーズを、加湿・暖房と同時に外気を取り入れる給気方式の換気ができる製品として提案している。室内機のセンサーが人の在室を確認すると給気風量を高める機能を備えるなど、高まる換気需要に応えるエアコンに仕上げている。熱交換器の洗浄機能も備え、高い清潔性を実現している。
富士通ゼネラルは、「ノクリア」Xシリーズで、室内機の熱交換器に抗菌・防カビコーティングを施し、除菌力を高めている。冷房時と除湿時には発生した水で熱交換器を自動洗浄するほか、熱交換器を55度以上に加熱して除菌を行う「熱交換器加熱除菌」も搭載し、室内機の清潔性を高めている。
東芝ライフスタイルは、「大清快」DTシリーズで、熱交換器の表面に特殊コーティングを施し、冷房・除湿時の結露水で付着した汚れを落としやすくした「マジック洗浄熱交換器」を採用。運転停止中にリモコンの専用ボタンを押して実行する「1リットル洗浄」と合わせて、熱交換器を清潔に保てるようにしている。PM0.1レベルの微粒子を捕集できる空気清浄機能「プラズマ空清」で室内環境もきれいにできる機能も実装している。
エアコン各社は、汚れがたまりがちな半面、掃除がしにくい熱交換器を清潔に保つ機能の搭載に力を注いでいる。コロナ禍で関心が高まっていることから、空気清浄機能についても訴求を強めており、家電量販店の店頭などでも提案が活発だ。