2021.06.21 ペガシステムズのロボットへの取り組みなどフランシス・カーデン副社長に聞く
カーデン副社長
近年のさまざまな技術革新により、ロボットは高度化し、幅広い業務の自動化に貢献している。その一方、システムを構築するためのソースコードは増大し、エンジニアの業務は今まで以上に増加傾向にある。ロボットによる自動化を実現しつつ、エンジニアの業務負担を減らすために何をすべきか。RPA(ロボティクスプロセスオートメーション)やローコード技術を有する米ペガシステムズで、インテリジェントオートメーション&ロボティクスを担当するフランシス・カーデン副社長に話を聞いた。
RPAで業務の最適化実現 ローコード注目される
―ロボットの高度化が進んでいます。
カーデン副社長 「ロボット」という言葉が発明されてから2021年は100周年となる。100年の月日はテクノロジーを進化させ、企業・組織はロボットを使うことで無駄な作業を排除し、従業員をより創造的で生産的な業務にシフトさせることが可能になった。
―ロボットと言ってもさまざまです。
カーデン副社長 多くの人は、まだ物理的に存在するロボットまたは人間の行動を自動化できるものを「ロボット」として連想する。コンピューターの出現以来、ソフトウエアは、データ入力から給与の支払い、銀行取引など多くの人の活動を自動化するために使用されてきた。このソフトは、何兆行もの手動で書かれたコードで開発されている。この種の自動化を「コンピューター化」と呼んできたが、100年がたった今、私たちはこの考え方を見直すべきではないか。
―RPAなどは、まさにその通りですね。
カーデン副社長 RPAは広く受け入れられ、業務の最適化につながっている。次世代の自動化には、従来の自動化プログラム上で運用する以上のことが求められる。自動化により人的リソースは、ロボットでは対応不可能な作業にシフトする必要がある。
―自動化を実現するためにエンジニアの業務負担が増加します。
カーデン副社長 次世代のソフト開発を推進するためには、人間中心のコードに頼らない自動化アプローチが必要となる。そのために今、ローコードが注目されている。従業員は、ローコードを活用することで無駄な作業を完全に排除できることを理解できれば、コードのない自動化に向けて次のステップへの移行を開始することができる。私たちが目指す未来ではコードは必要ない。