2021.10.19 【CEATEC特集】CEATEC 2021の歩き方

 昨年に引き続きCEATECは完全オンライン開催だ。今年はよりリアルタイムコミュニケーションを取りやすいように工夫するとともにコンファレンスや展示もテーマごとに分かりやすくなった。昨年よりもユーザーインターフェースは洗練され、欲しい情報に素早く到達できるだけでなく、ふらっとサイトを回遊しながら新たな発見もできる。ここではCEATEC 2021の歩き方を紹介したい。

エントランス

 まずサイトに入ると幕張メッセの入り口のイメージが再現されており、今まで実際に会場を訪れていた人は雰囲気が感じとれるのではないだろうか。サイト画面中央にはインフォメーションと動画ウインドーが設置され、左側がコンファレンスの入り口に、右が展示会場の入り口になり、行きたい場所がすぐに見つかるようになっている。

 聴講したいコンファレンスがある人はすぐに左側からサイトに入り視聴すればよいし、見たいブースがある人は右側から会場に入ってみると良いだろう。

 テーマを決めていない人は中央の動画を確認したり、インフォメーションから検索したりすると動きやすいはずだ。ナビゲーターの榎戸教子氏のコンファレンスの見どころ、ポイントなどを視聴するのもよいだろう。

コンファレンス

 今回、コンファレンスはテーマごとにプログラムが組まれている。テーマは「カーボンニュートラル」「スーパーシティ/スマートシティ」「モビリティ」「5G」の四つ。

 初日19日は「カーボンニュートラル」、20日は「5G」、21日は「モビリティ」、22日は「スーパーシティ/スマートシティ」で、それぞれのテーマに合わせた講演が用意されている。

 チャンネルは五つ用意されており、その日にどのような講演があるかすぐに確認できる。

 今回は講演終了後すぐにアーカイブ視聴ができるため、あとでゆっくりと確認することも可能だ。タイムテーブルなどを参考に、焦らずじっくりと講演テーマを探しても良いだろう。

 出展各社のセミナーも多数用意されている。

展示エリア

 展示エリアは「企業エリア」「Society5.0(ソサエティー5.0)」「Co-Creation PARK(コ・クリエーションパーク)」の三つに分かれる。多くが企業エリアに出展しており、ソサエティー5.0を目指した先進展示も注目される。コ・クリエーションパークにはスタートアップ企業が出展しており、技術や販売などのパートナーを求めた提案が進む。

 出展企業もプレミアムからランク表示になっており、各社のブースも展示イメージを昨年から大きく変えた。背景など、素材の選択もできるため、各社で特徴のあるブースが作れるようになっている。基本は中央にプロモーションビデオがあり、各展示項目などが置かれている。

 各社のブースデザインなどにも注目してほしい。

コミュニケーションツール

 前回、リアルタイムコミュニケーションが十分にできなかったという声が多数あったことから、今回はコミュニケーションツールを新たに追加している。

 昨年のチャットに加え、ビデオチャットを用意し、すぐにブース説明員の説明を聞くことができるようになっている。

 各社ブース内のビデオチャットルームに入るとブース説明員のチャットルームがあり、すぐに説明が聞けるようにした。

 テキストでのチャットに抵抗があり、通話であれば聞きやすいという人に配慮した機能になる。コロナ禍の1年でチャットやビデオ通話に慣れてきた人も多いため、CEATEC鹿野清氏は「この新機能を使ってもらいたい」としている。

CEATEC GO

 実際の展示会場では、会場内をぶらり歩きながら新たな展示を発見することも醍醐味(だいごみ)の一つだ。これがオンライン展示会だとなかなか実現できない。この新たな気付きを与えるためのツールとして昨年はぶらり歩きができる「CEATEC GO」と呼ぶツールを用意した。このツールは全展示チャンネルを対象に、ランダムに見て回れるようにするもの。

 各企業や団体が登録している紹介画像を見ながら、新たな出会いができるようになる。

 今年はこの機能やインターフェースをさらに強化し、テーマ別に画面がスクロールしながら新たな展示を発見できるようにした。「昨年の意見を受け、インターフェースなどを見直したため一度使ってもらいたい」(CEATEC鹿野清氏)としている。