2021.11.17 【InterBEE特集】東芝インフラシステムズIPゲートウェイ装置など訴求、放送基幹システム提供
IPゲートウェイ装置「IPGW-1000」
東芝インフラシステムズは、マスター送出システムや統合バンクシステムといったスタジオシステムから、送信システム、SNGシステムなど、全国の放送事業者の業務運用を支える放送基幹システムを多岐にわたって提供している。
事業開始90周年となる今年はオンライン展示会に出展する。
東芝インフラシステムズが取り組むこれからの放送システムとして、次世代マスターシステムのキーコンポーネントとなるIPゲートウェイ装置、東芝研究開発センターが開発した音声認識ソフトToScLiveを用いたリアルタイム字幕システム、地上デジタルテレビ送信機をはじめとする各種送信ネットワーク設備の特長や技術を訴求していく。
IPゲートウェイ装置「IPGW-1000」は、SMPTE ST2110に準拠したIPパケットとHD-SDIの相互変換に対応する装置で、自由度の高いシステム構築が可能。放送局のマスター、バンク、回線、制作などのシステムにおいて、HD-SDIで構築済みであっても、IP対応に拡張できる最適なコンポーネントだ。
東芝独自の制御プロトコル「SEC-NET3」にも対応し、既存の東芝システムにIP化された素材を柔軟に接続することができる。InterBEE会場内のIPパビリオンでは実機のデモ展示を行う。
放送のユニバーサルデザインへの重要な取り組みの一つとして、字幕放送の拡大を視野に、リアルタイム字幕システムの開発にも力を入れる。同システムは、東芝研究開発センターで開発した、音声をリアルタイムに字幕化するAIアルゴリズムを放送向けに適応したもので、より高い精度を目指して開発が進められている。
これから更新時期を迎える地上デジタル放送の送信ネットワークシステムについては、ユーザーの声を反映した仕様の改善を実施。地上デジタルテレビ送信システムには、ドハティアンプ技術(高効率電力増幅技術)とメモリ歪補償技術を採用することで従来機に比べて消費電力を大幅に削減した高効率テレビ送信機と、誰でも使える直感的なインターフェースデザインで、専門的スキルが無くてもストレスなく運用監視を行うことができる新型リモコン装置を採用。放送局の運用負担軽減を実現する。
テレビ中継放送システムでは、コンパクトな筐体に受信変換器、電力増幅器などの機能を集約したオールインワンタイプの小電力一体型中継放送装置により、低消費電力化、省スペース化、保守性の向上を図った。
多くの納入実績を持つデジタルテレビSTL/TTL装置についても、新シリーズによる保守性や拡張性といった機能・性能のさらなる向上をアピールしていく。