2021.12.10 MotoGPの収音マイクに採用オーテクが開発中のイマーシブマイクロホン

開発中のイマーシブマイクロホン(写真中央)

 オーディオテクニカは、現在開発中のイマーシブマイクロホンが、オートバイのグランプリレースであるMotoGPの収音マイクに採用された。イマーシブマイクロホンは2022年中の発売を目指して開発を進めており、仕様の詳細や価格は未定。

 イマーシブマイクロホンは、ユニット径12ミリメートルのマイクを8本搭載しており、没入感あるサウンドを収音する。軽量かつ小型に設計されており、フィールド内でも目立たずに設置できる。

 また、マイク部分は1本1本取り外して、コンパクトなケースに素早く収納できるなど、1人のオペレーターだけで現場対応が行える。

 特にスポーツ中継のようなテンポの速い環境で、リアルタイムに臨場感ある音を捉えたいと考えているプロデューサーや、エンジニアの要望に応える製品となっている。

 シンプルで扱いやすいため、スポーツイベントだけでなく、コンサートホールや野外フェスなど、あらゆる会場の環境音を捉えるのに最適なマイク。

 MotoGPでは、7.1.4チャンネル/5.1.4チャンネル専用オーディオ・コントロール・ルームの設置など、音響設備の強化が計画されており、同製品は没入感ある音を収音する目的にかなう製品として採用された。ポディアム、パルクフェルメ、ピットレーンなどレース場内の主要な場所に置かれ、来場客によりリアルで臨場感あふれる迫力のある音を届ける。

 同社は19年から、MotoGPの放送全体を管理する制作会社から指名を受け、MotoGPのオフィシャルマイクサービスソリューションプロバイダーを務めている。レース会場内だけにとどまらず、報道カメラ用や会見などにおいてもMotoGPの放送を支えてきた。

 さらに、日本人ライダーの長島哲太選手、佐々木歩夢選手など選手へのサポート活動も行っている。