2022.06.06 東大阪の町工場活性化のイベントをけん引自社でLED照明ブランドもつ盛光SCM

草場 社長

 全国有数のモノづくりのまち、大阪府東大阪市。同市で50年以上にわたり、照明器具メーカーの板金加工などを手がけてきた盛光SCMは、自社のLED照明ブランドを立ち上げ、時代の変化に応じて事業を推進してきた。さらに、東大阪の町工場を活性化させるためのイベントをけん引するなど、モノづくり企業の連携づくりにも取り組んでいる。

 同社は1967年に設立、2009年に3代目社長として草場寛子さんが就任した。当時の事業は、板金加工とダイキャスト部品の2本柱。しかし、11年の東日本大震災を契機に、LED照明の普及が加速し、業界は転換期を迎えた。

 照明器具メーカーの部品を作る同社も、戦略を大きく転換。そこで、草場社長が掲げた戦略は「下請け“体質"からの脱却」だ。時代のニーズに応え、付加価値を加えた同社のプライベートブランド「NEEL(ニール)」を14年に立ち上げた。プロダクトデザイナーと組み、熟練した職人による技法「へら絞り」の金属加工を取り入れた製品を展開している。

 草場社長は、同社がある東大阪市の町工場を活性化させるイベントにも積極的に取り組んでいる。同市の製造業事業所数は5954と全国5位、政令指定都市を除くと全国1位の事業所数で、事業所密度も全国トップだ。

 そのような同市では、住工共生が課題となっている。廃業した工場跡地に住宅が建設されるなど、工場と住宅が入り混じったまちに変化。騒音問題が発生し、工場の他所への流出に拍車をかけることに。

 この状況に対して同社は、市などとともに地域に工場を開放するイベント「こーばへ行こう!」にも取り組む。草場社長は「完成品しか目にすることがない消費者に、完成までの手間や、職人の技を見てもらうのも目的の一つ。事業承継の鍵は『人』。来場者の中にはいつか、一緒に働く子供たちもいるかもしれない」と話す。

(7日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)