2022.07.12 産学で次世代EVの振動抑制研究 東京大学と小野測器
インホイールモーターを搭載した試作車
東京大学は計測器メーカーの小野測器と次世代車両の振動を制御する研究開発を共同で行う。
制御工学が専門の東大大学院新領域創成科学研究科・藤本博志研究室と、自動車分野で振動に関する計測・解析技術のノウハウを持つ小野測器が、EV(電気自動車)の乗り心地を左右する振動抑制技術の研究に取り組む。
モーター駆動の車両振動抑制制御と車両運動制御を主要テーマに、特定の周波数領域で生じる振動を抑制制御する技術の開発を目指す。
藤本教授らの制振制御理論は特定の周波数成分を抑えるやり方で、加速しても振動を抑制できるのが特徴だ。
振動と逆方向に電流を流して揺れを吸収するモーターの回生という仕組みを活用。モーターを駆動する力行と組み合わせて効率的な制振制御を図る。
車輪にモーターを内蔵した「インホイールモーター」やモーターとインバーター、減速機が一体化した装置「eアクスル」の振動抑制技術だけでなく、モーター制御技術を応用した「空飛ぶクルマ」の運動制御の研究開発まで研究対象を広げていく予定。
今後、自動車会社や部品メーカーなどに共同研究への参画を呼び掛けていく考えだ。
(13日付電波新聞/電波デジタルにで詳報します)