2022.08.29 兵庫県と携帯電話事業者4社がスマート兵庫の実現に向けた連携協定4社同時協定は全国初
協定式のもよう
兵庫県(齋藤元彦知事)とNTTドコモ関西支社、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルは29日、神戸市の兵庫県庁で「スマート兵庫」の実現に向けたデジタル化の推進に関する連携協定を締結した。県がスマートシティ推進やデジタルデバイド対策の取り組みに関して携帯電話事業者4社と同時に協定を結ぶのは全国初。今後、高齢者を対象にしたスマホ講習会を開くなど「誰一人取り残されない」ための取り組みを推進する。
スマート兵庫は県民の誰もがデジタルの恩恵を享受し、自らのニーズに対応したサービスを選択できる社会を目指す活動。この実現に向けて相互連携と協力により、県全域でのデジタル実装の加速化を目的としている。期間は来年3月末まで。以降1年間ごとに更新を見込む。
連携事項は①スマートシティの推進②デジタルデバイド対策③その他、デジタル化の推進―の三つ。スマートシティの推進では地域課題をICT・データにより解決するスマートシティの取組を県下に広げるため、他地域のモデルとなる市町の取り組みを公民が連携して支援。現在、姫路市、加古川市、三木市、三田市、加西市、養父市がモデル市に決定している。
デジタルデバイド対策では高齢者を対象にしたスマホ講習会や5G普及促進に取り組む。講習会ではスマホの基本操作・行政サービスの利用を教える。9月1日にはたつの市で開催するほか「9月に7カ所で開催予定。10月以降も県内各地で開催する」(齋藤知事)という。5Gの普及促進では県保有施設の活用などにより、5Gエリアを拡大。携帯電話事業者からの県有施設の問い合わせに一元的に対応する窓口を開設し対応する。
協定式は齋藤知事、NTTドコモ常務執行役員の齋藤武関西支社長、KDDIの宇佐見典正理事、ソフトバンクの三宅富男常務執行役員、楽天モバイルの田邉誠二執行役員が出席。齋藤知事は「デジタル技術は利便性を高める大切なツール。技術を活用すれば農業や空き家対策、後継者不足、少子高齢化など各エリアの諸問題も解決できる。中長期的な視点でも課題が解決できるように進めたい」と語った。