2022.09.13 NEC、神奈川と神戸にデータセンター新設へ 100%再エネでグリーン化

2023年下期に開設予定の神奈川データセンター二期棟パース図

 NECは13日、100%再生可能エネルギーを活用したデータセンター(DC)を神奈川県と神戸市に新設すると発表した。100%再エネ利用のDCは同社初で、国内最高クラスの電力効率を実現した。

 企業や官公庁のデジタルトランスフォーメ―ション(DX)推進に伴いパブリッククラウドの利用が加速していることなどを背景にDC市場は拡大の一途をたどっている。NECが2019年4月に開設した神戸DC二期棟は開設から約3年で満床が見込まれており、今回の増設はクラウド接続性と、脱炭素社会の実現を踏まえたグリーンDCを強化するのが狙い。

 神奈川DCには二期棟として2023年下期に、神戸DCには三期棟として24年上期に開設する予定。

2024年上期に開設予定の神戸データセンター三期棟パース図

 電力効率は、集中熱源や冷暖分離など総合的な省エネルギー対策により、DCの電力効率を示すpPUEは国内商用DCとして最高クラスの1.16を実現。太陽光による自家発電と、発電された電力の環境価値を証書にした「グリーン電力証書」「トラッキング付き非化石証書」を組み合わせ、100%再生可能エネルギーを活用する。
 一方、アマゾンウェブサービスやマイクロソフト、グーグルなどのパブリッククラウドと閉域網で接続し、各種クラウドサービスを安全に利用できる環境を整備する。

 NECマネージドサービス事業部門長の上坂利文氏は「クラウドやインターネットエクスチェンジ(Ⅸ)との接続拠点を有するDC事業者の成長率が高い。さらなる成長へのドライバーと位置付け、クラウド接続性を強化したい」と話した。(詳細は15日付電波新聞/電波新聞デジタルに掲載します)