北陸電気工業は、成長分野に向けてチップ抵抗器、MEMSセンサーなどを展開。特に自動車、次世代高速通信規格5G向けの取り組みを強化している。

　同社は成長戦略として自動車分野での事業拡大に取り組んでおり、車載向け売上比率が50％台まで上昇した。引き続き、同分野での事業拡大に取り組むことに加え、5G、さらにはIoT関連を成長戦略として位置付けて、新製品開発を加速している。

　車載向けSMDとしては、エンジンの制御回路向けにサージ耐性、耐パルス性に優れた耐サージ高電力チップ抵抗器、はんだ接合性に優れた長辺電極チップ抵抗器などが代表的。

　耐サージ高電力チップ抵抗器は、特殊な保護材料、構造を採用することで、サージ耐圧、耐パルス性に優れたチップ抵抗器。

　このほか、環境対応を配慮した耐硫化特性に優れた耐硫化チップ抵抗器、電流検出用の低抵抗チップ抵抗器などを用意する。

　5GやIoT関連向けとしては、寸法安定性の高い0402サイズ、0603サイズといった超小型チップ抵抗器やチップヒューズなどを拡販。

　MEMSセンサーは小型品を充実。従来実績のある抵抗式湿度センサー、容量式湿度センサーに加え、大幅に応答性を改善させた世界最速の超高速応答タイプの容量式湿度センサーをラインアップに加えた。応答時間は既存品の10秒程度から1秒以内にまで短縮させており、さらに水分の透水性の向上、信頼性の改善も実現している。湿度を正確に測定する必要のあったエアコンや冷蔵庫だけでなく、高速応答が必要とされる車載や医療機器分野への用途を提案している。

　このほか、気圧センサーは2.5ミリメートル角×0.7ミリメートルサイズまで小型低背化。定格圧力は50-110kPa。フォースセンサーでは2.2ミリメートル角×1.8ミリメートルサイズの超小型タイプを商品化。耐久性に優れ、微小荷重を高感度、高精度で検知できる。非接触温度センサーは2.2ミリメートル角×0.9ミリメートルサイズまで小型化。