2024.02.02 パナソニックが未来の自転車を開発展示 パナソニックサイクルテックとデザイン

ペットや相棒のようなモビリティの「ロイト」

 パナソニックとパナソニック サイクルテックは2~4日の3日間、京都市中京区の新風館で未来のサイクルモビリティ「Loit(ロイト)」を展示している。ロイトはパナソニックデザイン本部FUTURE LIFE FACTORY(FLF)とパナソニック サイクルテック商品企画部デザイン課の担当者が連携しデザイン。ペットや相棒のようなモビリティに仕上げた。

 ロイトは昨年4月からの両社のプロジェクトによって誕生。テーマを「道草」に決めて、開発を推進。「サイクルモビリティが寄り道の提案をし、持ち主が乗ってくれる際は嬉しそうに動くなど様々な合図を人間に送る」―これをコンセプトに12月にデザイン化。2カ月間で実物が完成した。

 テーマの道草の言葉でよく使われる「道草を食う」の由来は馬が道端に生えている草を食べて進行が遅れてしまうことに由来する。この気ままさや奔放さからしか生まれない時間や体験に注目し、デザインのほか質感や動作にもこだわった。

 サイクルモビリティのサドルは振動し、鼓動を打っているような感覚に動き、ハンドルは停車中に自動で左右に動く。ボディは柔らかい素材を採用し、生き物と接する時のような親しみを感じられるように仕上げた。ペダルも走行中のアシストに変化を持たせ、重さで意思を伝えるような動きをする。

 初日には、新風館を訪れた観光客や地元の人がロイトに乗車。その動きやデザインに「面白い」などの声が上がったという。展示会場ではロイトのほか、サドルやハンドルなどの各パーツも展示。未来の自転車に多くの人が興味を示していた。