2024.03.22 【九州・山口産業特集】九州半導体人材育成等コンソーシアム 第4回会合 新生シリコンアイランド実現へ オール九州で取り組み
熊本で初開催
「九州半導体人材育成等コンソーシアム」は2022年3月に設立され、九州半導体デジタルイノベーション協議会(SIIQ)をはじめ、45機関が参画してスタートした。現在の構成機関は100を超え、人材育成や物流関連など半導体製造関連の業界以外からの参画も増えている。
2月末に開催された第4回会合は、熊本市中央区の熊本城ホールシビックホールで行われ、福岡市以外で初めての実施となった。同コンソーシアムの代表幹事を務める九州経済産業局の苗村公嗣局長は「こうした場を通じてしっかりと方向性を議論し、皆で同じ方向を向いて先に進んでいくことで、新生シリコンアイランドの実現に向けて、オール九州の産学官で取り組んでまいりたい」と語った。
今回は人材育成、サプライチェーンの各ワーキンググループを中心とした活動報告と来年度の計画案について、各ワーキンググループの座長と事務局が説明した。
人材育成ワーキンググループは当初から、必要な人材を毎年1000人採用できない状態が10年続くと予測。九州域内では工業高校・高専・大学から毎年約2万7000人の理系人材が輩出されるが、半導体産業への就職は約9%で、そのうち半分弱は九州域外の半導体産業となっていることを指摘した。
理工系の新卒者を増やすことは難しく、半導体人材の裾野を広げる活動とともに、来年度は新たに、産学・学学連携で半導体カリキュラムの拡充および、リスキリングとダイバーシティ推進などによる多様な人材活用に向けた実態把握・環境整備などを予定している。