2024.12.03 少し先の未来、原寸大で体感 「未来の都市」パビリオン披露
展示制作に関わったクリエイターらが集い、対談を行った
日本国際博覧会協会(万博協会)は3日、来年開催する大阪・関西万博の「未来の都市」パビリオンの発表会を開催した。少し先の未来を原寸大で体感できる展示を重視した構成で、クリエイティブディレクターの古見修一氏は「展示のキーワードは『幸せ』。子どもたちがパビリオンを通し、幸せな未来は自分で作っていけると気づいてくれたらうれしい」と話した。
発表会には、古見氏をはじめ、展示制作に関わったクリエイター6人が登壇。対談を通して展示に込めたメッセージや万博のメインターゲットとなる子どもたちへの思いを紹介した。
発表会では、パビリオンで体験できるアトラクションも一部紹介。そのうちの一つであるKDDIと日立製作所の展示は「未来は自分たちで変えられる」をコンセプトに、シアターゾーンとアクションゾーンの2つで構成した。
シアターゾーンは来場者が10年後からSOSを受け、未来が抱える課題を選択方式で解決するシステムを体現した。現実世界と仮想空間を融合して最適化を図るサイバーフィジカルシステム(CSP)として、来場者の選択により、未来都市が変化する様子を体験できるようにした。エンディングには課題解決の未来やSOS前と変わらない未来など複数用意。子どもだけでなく、大人でも社会課題に直面できるようにした。
シアターでは約20分の体験を想定。スマートデバイスを使用して考えてもらうため、小学校高学年以上を対象にしている。
アクションゾーンは、体を動かしながら小さな子どもでも楽しく未来の課題を解決できるような構成の展示にした。日立の日本担当コーポレートコミュニケーション部宣伝グループ兼大阪・関西万博推進プロジェクト部長代理の小嶋延直氏は「自分たちの選択によって未来は変わることを体験してもらいたい」と話した。