2025.01.03 【家電流通総合特集】我が社・団体の戦略 全国電機商業組合連合会 峯田季志会長

峯田 会長

〝つなぐ・そなえる・かかわる〟

次世代に向け取り組む

 昨年は、元日に能登半島地震が発生、その後、各地で大雨による洪水被害が起こるなど、災害の多い年となった。被災地には全国の組合員からの見舞金を渡すなど、共助扶助の精神を強く感じることができた。

 また、2年続けての酷暑となり、エアコン商戦が活発となったほか、パリオリンピック・パラリンピックなど、さまざまなスポーツイベントもあり、家電市場を刺激した要因となった。

 全国電商連では、基本方針に①まちのでんきやはカーボンニュートラルを宣言します②SDGsへの進化した取り組み③DXの積極的推進とデジタル推進員、呼びかけ員への登録④次世代に向けて、〝つなぐ・そなえる・かかわる〟組合活動の実践--を掲げている。

 四つ目の基本方針の「つなぐ」では、次の世代に、全国電商連はなくてはならない組織として認識してもらうことが重要だ。官と民が一緒になって、国や各自治体を含めた補助金などの事業を展開することを、公に認められた組織として、次世代につないでいかないといけない。

 「そなえる」は、各地で発生している災害に対し、全国電商連、各商組は組織運営や財政基盤を含め、しっかり備えることが大切だ。自らも持続可能な事業ができるよう、BCP(事業継続計画)などにもしっかり取り組むようにしたい。

 「かかわる」とは、決めたことについては46単組、1万1500人の全ての商組員に、参加して、関わっていただきたい。そうすることで財政を含め、全国電商連のますますの発展につながっていく。

 全国電商連にとって重要な取り組み事業である「スマートライフコンシェルジュ認定制度・フォローアップ2」「家電ガイドライン申告活動」などにも引き続き取り組んでいく。商組員のための各種保険制度や延長保証制度、消費者懇談会なども重要な事業であり、継続した取り組み、活用をお願いする。

 また、商組員の高齢化に伴う「協業体制の構築」にも着手する。商組員が協力し合うとともに、商組のメリットも高め、事業承継も大きな課題だ。

 今後、国を挙げて取り組んでいる脱炭素社会実現に向けて、省エネ性の高い家電販売はもちろん、太陽光発電や蓄電池といった環境対応商品にもさらなる取り組みが必要になる。

 青年部については、各地区によって活動はさまざまだが、若い人ならではの考え、発想を発信してほしい。各単組の中枢を担い、各種事業を知って、理解し、参加をしてもらいたい。「考える」「発言する」「行動する」の三つをテーマに、今後の商組組織を背負ってもらうため、さまざまな活動を期待する。

 46商組が全国電商連の各事業に積極的に取り組み、活力ある活動によって「商組に入って良かった」と思われるよう、未来につないでいく商組組織の実現に向けて、まい進していく。

 横の連携をこれまで以上に深め、強い仲間意識の下、「共創共生」の精神で大いに飛躍していきたい。