2025.01.13 CES閉幕、昨年上回る14万人超が来場 CTA「最大の年次ビジネスイベントだ」
来場者数は昨年を上回った
米国ラスベガスで開催されていた世界最大規模のテクノロジー見本市「CES 2025」が10日(現地時間)、閉幕した。今年のCESには世界中から14万1000人以上が来場し、1400のスタートアップを含む4500以上の企業・団体が出展。来場者数、出展者数は昨年を上回る実績となった一方、会場では物足りなさを指摘する声も聞かれた。
「CESはイノベーションを生む場所だ」。閉幕に当たり、主催者である全米民生技術協会(CTA)のゲイリー・シャピロCEO(最高経営責任者)はこうコメントした。
今年のCESは、AIをはじめ、ヘルスケア、エイジテック、モビリティーなどで最新技術・製品などが出展者から披露された。来場者のうち4割は海外からで、150以上の国・地域から参加した。
6000以上のメディアやコンテンツクリエーターらが来訪し、関連する記事やコンテンツの配信は2万7000を超えたという。CTAは「最大の年次ビジネスイベントである地位を再確認するものだ」と数値を評価している。
一方、毎年出展するある大手企業からは「今年は来場者数が少なく感じる」という声も。最終日である10日は明らかに来場者数が激減し、午前中からブースの片づけを始める企業も見られた。
CESは、展示エリアによって来場者数に変化がありそうで、ある日系企業は「CESの出展スタンスを見直す時期にきているのかもしれない」と物足りなさを指摘する意見も出ていた。また、「今年はアジア人の参加が多い。特に日本人が増えた」という声も各所で聞かれた。
ただ、世界中のテック企業が一堂に会する場であることに変わりはない。グローバル展開を目指すスタートアップは「韓国、台湾、米国などいつもはあちこち行かなければならないが、CESでは一気にミーティングできて非常に効率的」と歓迎している。多くのスタートアップがCESに参加するのも、海外展開の足掛かりにできる場として評価されているからだろう。
「お祭り騒ぎ」の4日間が終わった。参加者はそれぞれ何を持ち帰ることができたのか――。来年のCESは1月6日から9日にラスベガスで開催予定だ。