2025.02.03 村田製作所、4~12月連結はコンデンサーなど堅調
村田製作所の2025年3月期第3四半期(24年4~12月)連結決算は増収増益。売上高は、コンデンサーがコンピューターやモビリティー向けで、樹脂多層基板や高周波モジュールがスマートフォン向けで増加し、為替変動の影響もあり増収。利益は、製品価格の値下がりや固定費の増加といった減益要因はあったが、操業度の回復や円安効果などで増益となった。
コンデンサーは、積層セラミックコンデンサーがコンピューターやモビリティー向けで増加。インダクター・EMIフィルターは、インダクターがスマホ、コンピューター、モビリティー向けで、EMI除去フィルターがモビリティー向けで増加。
高周波・通信は、樹脂多層基板や高周波モジュールがスマホ向けで増加。一方、表面波フィルターやコネクティビティーモジュールがスマホ向けで減少した。エナジー・パワーは、リチウムイオン二次電池がサーバー向けで増加。一方、ゲーム機やパワーツール向けなどで減少した。機能デバイスは、アクチュエーターやセンサーがコンピューター向けで増加した。
第3四半期の決算を受け、中島規巨社長は「売上収益は想定通り。利益は物足りなさを感じる結果となった。1~3月で巻き返しを図っている」と語った。MLCCの工場の稼働率は85~90%で推移。前期に比べ稼働率は上がっているという。
通期連結業績予想は前回の発表数値を据え置いた。「AIサーバー向け需要はQ2よりQ3の方が下がっているが一過性のもので、中長期は伸びる。AIサーバーの成長率は年率30%。当社の製品のAI向け需要は2.8倍になる見込み」(中島社長)。