家電メーカーのアクアは、用途に応じて好みの液剤を自動投入する機能を備えた全自動の縦型洗濯機「VPシリーズ」を12日に発売する。洗濯機購入の決め手として重視される自動投入機能を強化した製品で、洗濯時のひと手間を減らしたい消費者のニーズに応えたい考えだ。

　新シリーズの特長は、4種類の液剤に対応する業界初の「カスタムタンク」を上位モデルの2機種に取り入れた点。これは「液体洗剤」「柔軟剤」「酸素系液体漂白剤」「おしゃれ着用洗剤」に対応するタンクで、衣料の洗い分けが行いやすくなる。薄暗いランドリールームでもタンク内の残量が見やすいLED（発光ダイオード）バックライトも付けた。
　
　洗浄力にもこだわり、洗剤が泡で出てくる洗浄機能「泡フルウォッシュ」を全機種に搭載した。泡立てた高濃度の洗剤液を洗濯槽に給水する仕組みで、きめ細かい泡が繊維の奥まで素早く浸透して汚れを洗い落とす。

　さらに使い勝手も追求し、コンパクトな奥行きを実現した。洗濯物を出し入れしやすい「ワイドオープン投入口」を採用。ふたが開いた状態でも、パネルを操作できる。

　家族構成や生活スタイルに合わせて選べる豊富なラインアップを用意。洗濯・脱水容量別で、8〜14キログラムの5機種をそろえた。外形の寸法は、排水ホースを含めた幅で59〜65センチメートル。市場予想価格は、同容量が8キログラムの「AQW-VP8A」で13万2000円前後。14キログラムの「AQW-VP14A」で20万9000円。全国の家電量販店や電子商取引（EC）などで販売する。

　東京都内で開かれた発表会で、同社マーケティング戦略グループで広報担当マネージャーを務める竹内麻衣氏は「手間や時間を省いて家事を楽しみたいと考える消費者のニーズに応えたい」と強調した。