2025.06.11 【探訪】パナソニック エコテクノロジー関東のエアコン解体ライン 業界初、室外機フロン自動回収システム開発

開発したエアコン室外機フロン自動回収システム。各種センシング技術とロボットにより自動で確実にフロンを回収する。年末から3台同時に回収するシステムを導入する

 パナソニック エコテクノロジー関東(PETECK、茨城県稲敷市)は、使用済み家電の回収とリサイクルを担う全国の家電リサイクルプラント36社のうちの1社で、効率の良い処理体制の構築に取り組む。5月末にはパナソニック くらしアプライアンス社と共同で、業界初となる使用済みエアコン室外機のフロンを自動回収するシステムを開発するなど、人と機械の融合を最適化したリサイクルを推進している。エアコン解体ラインの今を紹介する。

 国内の家電リサイクルプラントはAグループ18社、Bグループ18社の計36社があり、PETECKはAグループに属する。2004年5月にパナソニックと三菱マテリアルが出資して設立され、05年6月1日に操業を開始した。

 一般的な製造工場と違い、リサイクル工場は入荷台数や入荷状態が一品一様な上、再生資源の販売額が変動するなど、処理をコントロールできないことから、予測できない状況下で最適な処理を効果的に行う必要がある。

 同社は技術を駆使した効率化に常に取り組んできた。小林靖弘社長は「一つも同じ製品がないため、人による処理が外せない中で人とマシンを最適融合して顧客満足度向上を目指している」と話す。こうした取り組みを日々進め、22年に累計処理台数1000万台を達成した。

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