2025.06.12 「AIエージェント」で企業サイトを翻訳 多言語化支援のStormが新機能

企業サイトを高精度に翻訳できるAIエージェント

4つのステップを踏む翻訳エージェントの仕組み4つのステップを踏む翻訳エージェントの仕組み

 企業のウェブサイトを多言語化するサービスを手がけるStorm(東京都港区)は、自律的に翻訳から校正や学習まで行うAI(人工知能)エージェントの提供を始めた。自社サイトの文脈やブランドを理解した上で、高精度な翻訳を実現したい企業のニーズに応える。

 今回発表した新機能は「御社専用AI翻訳エージェント」で、企業が運営するサイトを簡単に多言語化するサービス「AIシュリーマン」から提供。言語の生成能力に優れた米オープンAI の最新LLM(大規模言語モデル)を活用し、高品質な翻訳を実現できるようにした。

 具体的には、まずサイトの全コンテンツを解析し、専門用語や独自表現を把握。その上で知識ベースを構築し、AI翻訳を実行。続けて翻訳結果を校正し、学習内容を知識ベースに反映するという流れだ。

 翻訳データは厳格に管理。翻訳に使われたテキストデータは、外部のAI学習には利用されず、全てのデータは内部でのみ処理・保存されるという。

 従来のサイト翻訳サービスでは、「専門用語が正しく翻訳されない」「文脈を理解できず直訳してしまう」といった課題を抱えていた。ブランドとして定めたトーンが正しく翻訳に反映されないことも指摘されており、翻訳機能の高度化が望まれていた。

 将来的には、AIシュリーマンの学習対象に企業の過去の翻訳資産やスタイルガイドなども含め、さらなる精度の向上を目指す。