2025.07.29 テスラ、AI半導体でサムスンと巨額契約 33年までに2.5兆円規模
米テキサス州テイラー市に建設中のサムスンの新工場
韓国のサムスン電子が、米電気自動車(EV)大手テスラの自動運転車両とヒューマノイドに搭載される次世代AI(人工知能)チップを生産する。2033年までに165億4416万ドル(2兆4545億円)相当を供給する契約で、サムスン半導体史上最大規模の契約となる。
半導体業界筋によると、サムスン電子はテスラと165億ドル規模のファウンドリー(半導体受託製造)供給契約を締結した。契約期間は25年7月から33年12月までで、昨年同社の半導体部門の売上高(111兆ウォン〈約12兆円〉)の20%を超える超大型契約となる。
サムスンは、米テキサス州テイラー市に建設中の新規ファウンドリー工場の量産ライン構築を加速させる。クリーンルームの完成時期を第4四半期初頭に前倒しし、量産設備への投資を年内に行う計画。
テスラは次世代AI半導体「AI6」の製造をサムスン電子に委託。AI6チップは、最先端の2ナノメートルプロセスで製造される。
テスラのイーロン・マスクCEOが自身のXに「サムスン電子のテキサス州の新工場はテスラの次世代AI6チップの生産に専念する予定だ」と投稿し、「サムスン電子がテスラの製造効率を最大化するために協力することになった」とした。また、「契約金額165億ドルは最低額で、実際はさらに大きくなる可能性がある」とも付け加えた。
AI6はテスラの第6世代の自律走行用チップセットとして、本格的な量産開始は27~28年ごろと推定されている。