2025.09.08 ドコモと滋賀銀行が「災害時の連携」で協定締結 災害に強い地域づくりに貢献
協定締結式の模様。三澤支店長(右)と久保田頭取
【大津】滋賀銀行(久保田真也頭取)とNTTドコモ関西支社(三澤美紀滋賀支店長)は4日、「災害時の連携に関する協定」を締結した。2社で被災者などを支援することにより「災害に強い地域づくり」へ貢献する。当日は滋賀銀行本店(大津市)で協定締結式を実施し、久保田頭取と三澤支店長が出席。協定書を交わした。
協定により平時においては防災啓発活動などで連携し、災害時には相互が持つ設備や機器、施設などを有効に活用して被災者などを支援する。
連携事項は①平時より双方の連絡窓口を共有、定期的な意見交換の実施②災害発生時に滋賀銀行の店舗敷地を災害復旧用活動拠点として、確保・提供を実施③滋賀銀行の主要拠点へのマルチチャージャーなどの貸し出しによるお客さま支援の実施④災害に備えた連絡体制の維持—の四つ。
具体的には、災害時に滋賀銀行の駐車場や店舗、屋内など店舗敷地をNTTドコモの災害復旧活動の拠点として活用。移動基地局車、移動電源車などを配備して通信などの迅速かつ的確な復旧に取り組む。また、NTTドコモから滋賀銀行の滋賀県内10店舗に災害時に使用できる災害対応充電器(マルチチャージャー)を配備することで、携帯電話無料充電サービスを提供する。
滋賀銀行は滋賀県内の全62拠点で災害復旧用活動拠点を設定。マルチチャージャー配備場所は本店営業部、守山支店、八幡支店、能登川支店、八日市東支店、彦根支店、水口支店、甲西中央支店、今津支店、長浜支店。BCP(事業継続計画)で重要となる拠点を選んだ。
協定式で久保田頭取は「2010年に大津市と災害に関する協定を結び、15年には近畿の地方銀行7行と災害の総合支援に関する協定、25年には滋賀県、日本政策金融公庫と協定を結んだ。通信サービスの中核を担うNTTドコモと連携強化することで、災害時における地域の皆さまに対する円滑な通信サービスを行い地域経済の復興、発展につなげたい」と述べた。
また、三澤支店長は「近年は記録的な大雨、土砂災害、河川の氾濫、地震などが全国各地で発生している。協定の目的は有事の際に地域の安心・安全を一刻も早く取り戻すための連携体制を整えること。三方よしで地域を幸せにするというパーパスを持つ滋賀銀行と当社のつなぐ使命を重ね合わせ、地域の安心・安全・幸せに貢献したい」と語った。
両者は、今後も災害発生時の相互協力を通じて被災地や帰宅困難者への支援を推進。今後のスケジュールなどは、話し合いながら決めていく方針だ。