2025.09.12 LSTC、チップレット技術の共通化へ カスタムチップの自主開発促す

今回の事業で取り組む項目一覧

 次世代半導体の量産技術の実現を目指す研究機関「技術研究組合最先端半導体技術センター(LSTC)」は、チップレット技術を活用したカスタムSoC(システム・オン・チップ)をさまざまなメーカーが自主開発できるよう取り組みを進める。12日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業として採択された。

 工業用ロボットや産業機械、医療機器といった分野では、専用のカスタムSoCが必要になる。ところが出荷総数が少ないため、初期コストや開発期間が課題となり、導入が難しかった。

 そこで、LSTCは、共通の設計基盤を作ることで、産業系システムメーカーやサービスプロバイダー、ファブレスメーカーが自主開発できるようにする。

 具体的には共通基盤回路や実装技術、ソフトウエア基盤を開発する。LSTCは、組合員の東京大学や産業技術総合研究所(産総研)と連携するほか、再委託先とも協力しながら進める。

 チップレットは、複数のチップを1パッケージにまとめる技術。半導体の集積化を実現できるため、業界で注目を集めている。

 LSTCは、。最先端半導体の受託製造を目指すラピダス・プロジェクトに合わせて設立された研究組合。ラピダスのほか、ソフトバンクや富士通などの有力企業も参画している。