2025.09.19 【電子部品メーカー/商社 ASEAN拠点特集】Le Champ たけびし 印市場強化、27年3月期に200億円めざす
たけびしは、2027年3月期を最終年度とした中期経営計画「T-Link1369」で、海外売上高を320億円に伸ばそうと計画している。シンガポールで電子部品・機器販売を行う子会社のLe Champ(リ・チャンプ)は成長著しいインド市場での取り組みを強化し、27年3月期に200億円を目指す。
たけびしの25年3月期の海外売上高は229億円で前年伸長した。うち、リ・チャンプの売上高は約160億円と前年比で伸長した。東南アジアを中心に8カ国16拠点で展開しており、特にインド市場では順調に実績を高めている。
今期も順調に推移しており、売り上げ計画は180億円を見据える。ASEAN地区の取引先の在庫調整が終了し、受注が拡大している。また、新規サプライヤーの開拓も進行。インドは売り上げが21年の買収時に比較して2倍以上に拡大。スマートメーター向けや車載向けにコンポーネントやプリント基板が伸長した。
インドは重要な成長市場で、今後の需要拡大が期待されることから新たに現地法人を7月に設立。既存のバンガロール拠点を本社とし、そのほか3拠点(ニューデリー、チェンナイ、プネ)を支店とする体制で運営を開始した。リ・チャンプ社の田村裕明社長は「インドの24年度実績は60億円で、今後28年度までに100億円へ拡大したい」と話す。
今後は「日系脱却」をキーワードに現在進めているローカルビジネスのさらなる取り組みを強化。日系企業のフォローをしつつ、新規開拓はローカル企業を攻める。同社では現地スタッフがローカル企業を攻める体制を構築。社内をけん引する現地リーダーを採用し、仕事を任せるようにしている。「ローカルは現地に任せることが大切」(田村社長)。
今後はOPCサーバーなど、たけびしのオリジナル商材を提案するほか、たけびしの海外拠点と連携、お互いの商材を提案できる体制を構築する。サプライヤーのASEAN地域への進出が目立つことで商機をつかむ。
田村社長は「重要なことは事業の盛衰を見極め、伸びる市場に思い切った投資していくことだ。次に伸びる市場も見定め、先手で攻める」と抱負を語った。